どくしゃの声
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Name:K
Subject:知ったこと作文など

松田さん,返事が遅くなりました.
1)私の作文クラスの特徴の一つは,既によく知っていることを主題に選ばせることです.例えば「テニスクラブの運営」などです.「アフガニスタンの難民の新聞記事」よりは自分で体験したことですから書くのは容易です.
2)これはウェブメールなので批判のウェブ文献を引用するのが難しいです.記憶に頼って説明します.「見たこと,知っていることを書く,という簡単なことから学習させるべきだ」「思考方法論と作文方法論を同時に学習するのは困難である」「同じ話題については優秀な生徒ほど感じることが少ない.タンカーが100メートルであることを前もって知っている生徒はタンカーを見学しても巨大だとは感じない.感じないものを書けと言われるから苦痛になる」「とにかく書け,というのは水泳を教えるのに子供を水へ放りこむようなものだ」「米国では既存の科目の中で総合的な活動をやらせている.独立した時間にするというのは根拠や先例があるのか」企業人の研究会ではよく批判の的にします.
 批判されながらも総合的学習の時間は始まってしまいました.その成果発表を聴くと「どの科目とどの科目をカバーしたか」「各科目の学習目標のどれを,各生徒がどの程度達成したのか」「別々の科目で教えていた昔よりも総合的時間にしたことが時間対効果を改善させたのか」という説明はありません.生徒が「よかった」と言ったので成功だと評価しています.先生が何を教えるのか把握していなければ,生徒は何を学ぶのか分からないはずです.というようなことを企業人と大学教授の研究会のメーリングリストでやりとりしています.結局,作文などの細かい方法論の存在を知らないから,作文を生徒へまかせることに疑問を抱かないのでしょう.
Name:松田善啓
Subject:知ったこと作文 とは

君島さん、メールありがとうございました。
うちは朝日を購読していません。ですから、昨日ASAへ行って新聞を買ってきました。
朝日新聞では、教育欄に、兵庫県の小学校での事例が出ています。
しかし、記事を読む限り「感じたこと」だけを書かせているわけではないですね。
この記事のメインは、この先生が総合的な学習の時間で「ことばで表す」ことをねらっているところにあると私は考えます。
要は、総合的な学習の時間で、子どもにどんな力をつけるか、ということであり、この学級の先生は「ことばで表す」ことをねらっているわけですから、これはこれでいいのではないでしょうか。
もっとも、君島さんの批判は確かに大切なことだと思います。
そこで、勉強したいことが何点かありますので、教えてください。

1.「外国式の「知ったこと作文」」の指導を、教えてください。
2.君島さんが知る「感想文教育や総合的学習の時間への批判」には、どういうものがあるのか、教えてください。

ぜひ、よろしくお願いします。
皆さんも、ご意見があればよろしくお願いします。
(10月17日に頂いたメールです)
Name:K
Subject:感じたこと作文

2001年10月17日の朝日新聞朝刊に「総合的学習の時間に感じたことを作文させている」という記事がありました。まだ感想文教育をしている先生がいるのを未熟だなあと「思いました」。ニュースの写真を見せて感想文を書かせるのは国語の時間でもやっていたので,総合的学習の時間は必要ないと「感じました」。昔からやっていたことと大差ない話題をニュースとして採用する新聞記者を育てたのも過去の国語教育なのでしょうか。私は慶応大学で外国式の「知ったこと作文」を指導しています。先生方は感想文教育や総合的学習の時間への批判を,「知らない」のでしょう。(富士通ラーニングメディア)君島浩