□◆自著を語る◆□
上條晴夫(「実践!作文研究」主幹)
haruo.kamijo@nifty.ne.jp


『総合的な学習のための教育技術−調べ学習のコツと作文的方法−』 → Yahoo!ブックスショッピングで詳細を見る

健学社・1200円(税別)
入手法1:(健学社URL) http://www.kengaku.com
入手法2:(健学社TEL)03−3222−0557
入手法3:オンライン書店を利用する

 現在、総合的学習の実践事例を見てみると、いくつかの例外を除
いて授業アイデアは豊かだが、教育技術が貧弱であるものが少なく
ない。せっかく授業記録を書いたのに教育技術が弱くて真似できな
いのは非常に惜しい気がする。

 「さんまのスーパーからくりTV」や「進ぬ!電波少年」などで
人気の放送作家・鮫肌文殊氏は次のように言う。「(TV番組は)
企画は大胆でも、それだけではできない。面白くするためには技術
がいるんです」。このことはTV番組に限ったことではないだろう。
授業づくりでも表面的な企画やアイデアの面白さだけでは不十分で
それを支える教育技術が不可欠である。しかし現在の総合的な学習
の授業づくりではその点が忘れられている気がしてならない。

 もちろんこれまでにも「ウェビング」「ポスターセッション」「
ポートフォリオ」など脚光を浴びている総合的学習の「教育技術」
はある。しかし、教育技術は総合的学習の豊かさを支えるにはまだ
まだ不足していると言える。

 本書では総合的学習を支える大事な教育技術の一つとして「作文
的方法」を取り上げた。たとえば「番号作文」「鉛筆対談」「資料
活用型作文」「研究作文」「共同作文」「コピー作文」「手紙作文」
「再話作文」「テーマリレー日記」などの手法である。これまで作
文教育の中で「作文的方法」として蓄積されてきたものの中から総
合的学習に役立つものを選び出してまとめた。

 総合的な学習では様ざまな体験的・追究的活動が行われるが、そ
の体験・追究がクラスの中で表現・交流されてはじめて授業での学
習になる。個人やグループに起こった体験・追究の事実を表現・交
流するには「書く」(表現する)活動が絶対に必要なはずだと考え
たのである。

 本書を片手にぜひ総合的学習の企画を練っていただきたい。
 面白企画と教育技術が合体したとき本当に面白い総合的学習が誕
生する。
 本書がその一助になれば幸いである。

    (「日刊・小学校教師用ニュースマガジン352」掲載)

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