メールマガジン「実践!作文研究」
第68号(2001.5.20)


調べ学習に役立つ作文技術の情報誌
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 メールマガジン「実践!作文研究」
 第68号 2001年5月20日発行(毎週日曜日発行)

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−−1.はじめに−−
                  「実践!作文研究」編集長
                          松田善啓

 みなさんこんにちは。「実践!作文研究」第68号をお届けします。
 今回は、「ワープロソフトで作文指導を」というテーマで、北海
道の中学校教諭、田中幹也さんに執筆していただきました。
 確かに、ワープロ=ワードプロセッサー。文章作成過程支援機と
でもいうでしょうか。これを作文指導に使わない手はありませんね。
その意味において、今回の提言は貴重であると言えます。みなさん
からの感想も、お待ちしています。

         ◆     ◆     ◆

−−2.ワープロソフトで作文指導を−−
                       北海道・中学校
                          田中幹也

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ワープロソフトで作文指導を!
           田中幹也(北海道清水町立清水中学校)
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 作文指導でワープロソフトを使わない手はない。

 時折,ディベートの実践の中で,「文章は手書きが良いか,ワー
プロが良いか」という論題を耳にする。ワープロのメリットとして
「きれいで読みやすい」というのが一番にくることが多い。

 しかし,ワープロの最大のメリットはそんなことではない。

 「ワープロ」とは,「ワードプロセッサー」の略である。「プロ
セッサー」に着目したい。「プロセッサー」とは,「過程を支援す
るもの」である。つまり,文章を作成する過程を支援してくれるも
のとして「ワープロ」はある。

 頭で考えたことを文字にする際,当然,どういう言葉を使うかを
吟味したり,言葉の順序をああでもない,こうでもないと考える。
書き直しや付け足し,削除,言葉の入れ替え,改行の位置の変更な
どなど,文章が完成するまでにはいろんな試行錯誤が伴う。そんな
試行錯誤をできるだけストレスなく行えるように工夫されたソフト
なのだ。

 原稿用紙に手書きで文章を作成する場合と比べると良い。手書き
だと修正も校正記号を多用したり,消しゴムでゴシゴシこすって消
さなければならない。一字ずつずらすためにほとんどを消す,なん
てことも頻繁に生じる。改行を変更するとなれば,段落ごと書き変
えなければならない。そんなことを考えれば,一から書き直したほ
うが早い!ということになる。

 そこへくるとワープロは,今のようなことが簡単な操作で実現し
てしまう。これこそが,ワープロの最大のメリットである。きれい
さ,読みやすさなどの見栄えはワープロのメリットとしては二の次
である。見栄えをきれいにみせるためには,「DTP(デスクトッ
プパブリッシング)ソフト」というのが別にある。最近の日本語ワー
プロは,DTPソフトに近い。日本人がいかにワープロを「見栄え」
のために使っているかという証拠であろう。

 ということで,子ども達にもワープロソフトで作文指導をしてみ
よう。文字入力の基本的な仕方をマスターすれば,子ども達は結構
頑張って文章を作ろうとする。原稿用紙に向うより,モチベーショ
ンが高い。

 私の場合,とにかく文章を打たせる。改行や言葉の多少の入れ替
え(整形)など「気にしなくていいです。あとでいくらでも直せま
す。」と説明してとにかく打たせる。子どもにもいろんなタイプが
あるから,整形をしながらやりたいという子もいる。それはそれで
構わないと思う。要は,整形を気にしなくてもよいということがわ
かればよい。

 一連の文章を書かせた後,全文をコピーし,最初の文章の下に貼
り付ける。つまり,自分の文章が二つ,横書きなら上と下にできる。

 そして,上の文章には手をつけず,下の文章の手直し(推敲)を
させる。この手直しの段階で,言語技術の指導が入る。段落の最初
は1マス空けているかなどの「整形」に関する指導もあるだろうし,
「はじめ」「なか1」「なか2」「おわり」などの文章構成の指導
もあるだろうし,データを入れたり、エピソードを入れたりという
「説明」,「描写」の指導もあるだろう。また,比喩の適切な表現
を吟味する指導もあるだろう。条件に「字数」がある場合には<文
字カウント>の機能を使えばそれも確かめられる。ここは,教師の
指導目標に沿って展開していけばよい。

 それが終ったら,上の文章と下の文章を比べて,手直してよくなっ
た個所にアンダーラインや斜体,網掛けなどの「装飾」をする。子
ども達が成長を自覚するためと,教師が自分の指導や子どもの出来
具合を評価するためである。これは作文指導のポートフォリオ的評
価(ある課題について,コンセプトや計画,集めた情報,作成した
記録,作品などを時系列にファイリングし,それを俯瞰し,指導者
と対話することで成長を自覚する評価。指導者側の指導の評価にも
なる。(田中))といってもよい。

 これを学校のファイルサーバに蓄積していけば,まさしく作文指
導のポートフォリオファイルになる。

 作文指導でワープロソフトを使わない手はない。

【今回の執筆者のプロフィールです】

田中 幹也(たなか みきや)
北海道・清水町立清水中学校教諭
所属団体 サークル「お茶しましょ」
     「鍛える国語教室研究会」十勝ゼミ代表
     十勝国語教育サークル
     研究集団ことのは
     千歳践友会
     授業づくりネットワーク
     教室ディベート研究会
     学習ゲーム研究会
     日本言語技術教育学会
メースアドレス mikiya@netbeet.ne.jp
ホームページ  http://www.netbeet.ne.jp/~mikiya/index.html

         ◆     ◆     ◆

−−3.ホームページ進化情報−−
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○「運営者より」を更新しました。

         ◆     ◆     ◆

−−4.編集後記−−

★次号予告
 05/27 No.69
    大内善一「メディア・リテラシーを育てる作文授業作り」

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