メールマガジン「実践!作文研究」
第63号(2001.4.15)


調べ学習に役立つ作文技術の情報誌
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 メールマガジン「実践!作文研究」
 第63号 2001年4月15日発行(毎週日曜日発行)

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−−1.はじめに−−
                  「実践!作文研究」編集長
                          松田善啓

 みなさんこんにちは。「実践!作文研究」第63号をお届けします。
 新学期が始まって1週間、みなさんのところはいかがでしょうか?
 私の学校では、研究部が今年度の「総合的な学習の時間」の計画
について活発に動き始めました。
 今回の石井さんの連載も「総合的な学習の時間」の活動につな
がっていく可能性があるものと考え、私は注目したいと考えます。
 みなさんのご意見も、お待ちしています。

         ◆     ◆     ◆

−−2.連載・今月の子供の作文から−−
                        秋田・小学校
                          石井 淳

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今月の子供の作文から 第2回

   田んぼ一枚に何リットルの水が入っているか(小学校5年)
==============================

■Kさんの作品

┌────────────────────────────┐
|    田んぼ一枚に何リットルの水が入っているか    |
|                            |
| 私は、いつも見ている田んぼなのに、先生に言われて初めて|
|田んぼの水のことを計算した。              |
| 私の計算方法は、たて×よこ×深さだ。         |
| 式は55×18×5で、約5000リットルだと思った。 |
| みんなのを見てみると、ぜんぜんちがうのがあった。私は、|
|なんでそうなるのだろうと思った。でも、私たちのグループの|
|方があっているだろうと思った。しかし、まちがえていたのは|
|私だった。                       |
| 式の最後の×5が、5メートルを示していた。田んぼの水の|
|深さが5メートルもあるわけがない。本当は5センチなのだっ|
|た。                          |
| 式の数字をセンチメートルにそろえて、         |
| 5500×1800×5=49500000立方センチメートル      |
|        =約50000リットル            |
|が、本当の答えなのだ。                 |
| 私は、ぜんぜんちがっていたのでくやしい。こんど、こうい|
|う問題があったら、ぜったい花丸をもらいたい。      |
└────────────────────────────┘

■寸評

 田んぼの水量調査の動機、計算の方法、計算ミスの発見、失敗の
分析、再計算、感想、と自然な流れで記述された作品である。しか
も、無駄のない言葉で、5年生初期としてもかなり上手な作品の部
類に入る。

■この作品が生まれるまで

 この作品は、以下のような授業の中から生まれたものである。

┌────────────────────────────┐
|1.算数の「体積(容積)」の発展学習として身の回りの具体|
|  物を実測してみようと呼びかけた。          |
|2.学校の周りにある水田(田植え直前か直後)に行き、その|
|  水量を測る。                    |
|  教室で計算した結果を出し合い、検討する。(1時間) |
|3.レポートにまとめて書く。(1時間)         |
└────────────────────────────┘

■作品づくりを支えた条件

1.水田の形状が、計算に適している。
  ・長方形で実測がしやすい。
  ・土壌を水平にならしており、ほぼ水深が均等である。 
2.算数の学習で、体積や容積の学習をしている。
3.実測結果はまちまちで、どれが正解か予測しにくいことが、か
  えって興味をそそった。

■発展学習

 実は、この授業はこれで終わってはいない。
「水田に50000リットルの水が」といっても、ぴんとこない。
そこから、立方メートルという単位の学習に入り、プールや体育館
の容積の実測にも挑戦している。
 
 水田を利用した「算数の学習」は、とても発展性がある。
 年間を通じて「田んぼで算数」ができるのである。
 一例を以下に紹介する。
┌────────────────────────────┐
|・田植え時期・・・・・・水量測定、植えられた苗の数   |
|・夏場・・・・・・・・・稲の成長(背丈の伸び)     |
|・秋・・・・・・・・・・実った籾の数調べ        |
|・冬場・・・・・・・・・水田に積もった雪の量      |
└────────────────────────────┘

■考察

 今回は、算数と作文との組合せを紹介した。この実践例でも予想
できるかと思うが、普段の教科学習と作文とは、いくらでも結びつ
けることができる。
 調理実習と作文、体育と作文、図工と作文、理科実験と作文、な
どなど。
 私は、どちらかというと、子供が生き生きと手足を動かして学習
する教科学習とよく作文を組み合わせてきた。出来上がる作文も、
生き生きとした作品となるからである。

【今回の執筆者のプロフィールです】

 石井 淳(いしい じゅん)
 秋田・秋田市立四ツ小屋小学校教諭
 所属団体:秋田授業づくりの会(研究誌編集局)
      学習ゲーム研究会
 主な著書:『見たこと作文実践ネタ集』(共著)
      『音読朗読群読の授業づくり』(共著)
      『コピー作文がおもしろい』(共著)
       以上学事出版刊

         ◆     ◆     ◆

−−3.ホームページ進化情報−−
 http://www.jugyo.jp/sakubun/

○「実践!作文研究」ホームページが雑誌に掲載されます。
 情報教育雑誌『あっと すくーる』(オデッセウス刊)6月号
 (5月14日発行)の連載「授業に役立つホームページ」です。
 ぜひ、ご覧ください。

○「おもしろ作文道場」では、第11回「ふるさとPR作戦」と
 題し、御国自慢を募集しています。たくさんの方の挑戦をお待
 ちしています。 http://www.jugyo.jp/sakubun/toko/
 (例として、「山梨県」「東京都」「北海道江差町」の御国自
  慢が掲載されています)

         ◆     ◆     ◆

−−4.編集後記−−

★今回、読者が大幅に増えました。
 特に、メールマガジン『日本語教師、あ・つ・ま・れ〜!』の
 紹介記事を読んで読者になってくださった皆さん、ありがとう
 ございます。このマガジン「実践!作文研究」が、日本語教育
 のお役に立てれば、こちらとしても非常に嬉しいです。今後と
 もよろしくお願いします。

★次号予告
 04/22 No.64
   「伝え合う力」を育てる双方向型作文学習の創造
                 /大内善一(茨城大学教授)

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がいっぱい!また、読者の皆さんと共に、日本語や日本語教育、日
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のある方、是非ご参加くださいませ。お待ちしてます!
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