メールマガジン「実践!作文研究」
第42号(2000.11.12)


調べ学習に役立つ作文技術の情報誌
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 メールマガジン「実践!作文研究」
 第42号 2000年11月12日発行(毎週日曜日発行)

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−−1.はじめに−−
                  「実践!作文研究」編集長
                          松田善啓

 みなさんこんにちは。メールマガジン「実践!作文研究」第42
号をお届けします。
 今回のリレー連載は「家庭向け“ほめ上手”のすすめ」最終回で
す。この連載のバックナンバーが出ているホームページのURLを
紹介します。

 第一回「教師がほめたところを、親もほめてみよう」
  第3号(2000.2.13発行)
  http://www.jugyo.jp/sakubun/magazine/3.html
 第二回「教師がほめていない箇所もほめてみよう」
  第16号(2000.5.14発行)
  http://www.jugyo.jp/sakubun/magazine/16.html
 第三回「教師をもほめよう」
  第29号(2000.8.12発行)
  http://www.jugyo.jp/sakubun/magazine/29.html

 今回の内容、まとめにふさわしい力作です。
 では、どうぞお読みください。

         ◆     ◆     ◆

−−2.リレー連載・「家庭向け“ほめ上手”のすすめ」−−
                        秋田・小学校
                          石井 淳

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家庭向け“ほめ上手”のすすめ 第四回

    数少ないチャンスを生かして
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私の連載も4回目となった。
親が子供の作文を目にする機会は意外と少ないのかもしれない。
少ない機会ながらも、親が子供の作文をほめるチャンスがあったと
きに、ほんの少しでも参考になればと思い、私はこれまで次の三点
を提案してきた。

 一回目・・・「教師がほめたところを、親もほめてみよう」
 二回目・・・「教師がほめていない箇所もほめてみよう」
 三回目・・・「教師をもほめよう」

■家庭の一般的な作文事情

ここまで連載をしてきて反省していることがある。
それは、(やや無理な注文だったのでは・・・)ということだ。
その理由は二点ある。
まず、親が子供の作文に目を通すことはあるとしても、それが日常
的なものになっていないことが多いのではないかということ。
学校では書いていたとしても、子供がそれをその都度持ち帰らない
ようになっているのが実態のようである。
もう一つは、親が子供の作文を目にする機会がけっこうあるという
場合でも、それが宿題の「日記」であることが多いという実態では
ないかということだ。

■私の家庭ではどうか

実は、私の息子(小6)と娘(小3)もこれに当てはまる。
二人の担任は毎日「日記指導」をしている。
そして、赤ペンでコメントを必ず添えてくれる。
コメントのほとんどは、「励まし言葉」や「ほめ言葉」である。
文章の記述の仕方ではなく、書かれた内容への言及である。
このようなコメントから、担任のねらいは、学級の子供一人一人と
のコミュニケーションを図ろうとしていることが中心であると読み
取れる。
親としてはありがたいと思っている。

■娘の日記から

娘のある日の日記を紹介する。

 (学校でのこと) きょうの校内発表会で、大きな声でいえてよ
かったです。手に人とゆう字をかいてのみこみました
 (家でのこと) きょうピアノのレッスンで、一回しかとまらず
にひけてよかったです。わたしのしょうらいのゆめは、パンやさ
んになることです。

これに担任の先生は次のようなコメントを朱書きしていた。

 「人とゆう字を・・・」の部分に波線を引きながら、
 (これってよくきくよね!私も小学生のころやったなあ。)

時折、娘が日記の中で漢字の間違いをしていれば、その箇所も直し
てくれており、日記指導を続けている担任の一般的な姿が、ここに
あるのではないかと判断している。

「論理的な思考を鍛える」という観点では、子供が書く「日記」は
取り上げにくい。
日記はそもそも論理的でなくてもいい面があるからだ。
担任に見せるという前提で書かれた日記の場合であっても、指導す
る担任の方でも、論理性という次元からは離れたところに日記指導
の意義を見いだしている場合が多いと考えられる。
一方、親の方としては、それはそれで「毎日がんばって続けている
ね」とほめてやりたい。「今日はたくさん書けたね」とほめてやり
たい。

■親の知らない間に子は育つ

さて、私自身の家庭での実態が一般的な実態に近いとするなら、先
に述べたように、前回まで私が提案してきた内容は、ほとんど参考
にならないのではないかと今になって反省しているわけである。
しかしながら、こうも考えた。
たとえ、年に1回か2回のチャンスしかないにしても、「ほめるチ
ャンス」にしてほしいということである。
いや、子供の作文に接する機会が少ないほどほめることが大事であ
る。

仮にどう考えてもほめるポイントが見つからなかったとしよう。
とりあえずは、その時の作文を保存しておこう。
そして、次に子供が作文を持ち帰ったときに、前回と比較して見て
みるのである。どこか上達したところはないかと。
二つの作文を並べて見ながら上達をほめることは、子供自身も納得
できるし、ほめた効果も大きいはずである。
「前よりいっぱい書けてるね。」
これだけでもいい。
どこか一カ所見付けてほめるのである。
本誌連載者が紹介しているポイントでほめられれば、プロ級のほめ
方をしたことになる。
チャンスがあるなら是非挑戦してほしいと思う。

■連載を終えるにあたって

先に紹介した娘の日記の中に、この前、次のような文章を見付けた。

 きょう、れんらくちょうを、2さつもとどけました!
 秋は、かぜをひく人が多いと思いました。

前掲の日記よりも、一文目と二文目のつながり方がうまくいってい
る。
偶然とも考えられるが、親バカの目で見ると上達したのだと思いた
い。
継続的な日記指導のおかげで、書き慣れてきたからだろう。
娘もほめたいが、担任にも感謝したい。

たとえ拙い文章でも、子供は様々に思いや考えをめぐらせながら全
力で書いている。
本連載を終えるにあたり、今一度呼びかけたいことは一つ。
ほめる眼差しで、子供の作文を見ていきたい。これである。

私の本連載こそ、拙い論考であり、とてもほめられる内容ではなか
った。
4回の連載で力尽きた感があるが、温かく見守ってくださった読者
の皆様に感謝申し上げたい。

【今回の執筆者のプロフィールです】

 石井 淳(いしい じゅん)
 秋田・秋田市立四ツ小屋小学校教諭
 所属団体:秋田授業づくりの会(研究誌編集局)
      学習ゲーム研究会
 主な著書:『見たこと作文実践ネタ集』(共著)
      『音読朗読群読の授業づくり』(共著)
      『コピー作文がおもしろい』(共著)
       以上学事出版刊

         ◆     ◆     ◆

−−3.ホームページ進化情報−−
 http://www.jugyo.jp/sakubun/

 アクセス数が26000を突破しました。今後も「日本一の作文
サイト」を目指して進化を続けて行くつもりですので、よろしくお
願いいたします。

         ◆     ◆     ◆

−−4.編集後記−−

 石井さんの連載が最終回を迎えました。石井さんには、3ヶ月ご
とのサイクルで家庭向けに発信していただきました。
 これからも本誌では、教師はもとより、学生、ビジネスマン、そ
して家庭にも向けて、「書くこと」の活性化を目指していくつもり
です。皆さんからのご意見・ご感想・実践報告をお待ちしています。

○作文や作文的手法の実践・理論・追試報告などの情報や、本誌へ
 の感想をお待ちしています。
 本誌やWEBサイトで紹介させていただくことがあります。
○無断転載をお断りします。転載希望の方は松田までご相談を。
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 「カプライト」 http://kapu.cplaza.ne.jp/ ID:851

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発行責任者 松田善啓 yo_mazda@nifty.com
編集主幹  上條晴夫 haruo.kamijo@nifty.com
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