メールマガジン「実践!作文研究」
第238号(2004.8.29)


学力問題としての作文教育を考える
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 メールマガジン「実践!作文研究」
 第238号 2004年8月29日発行(毎週日曜日発行)
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−−1.はじめに−−
                  「実践!作文研究」編集長
                          松田善啓

 みなさんこんにちは。
 今回は、上條晴夫さんによる「ワークショップ型授業で作文指導
を変える」をお送りします。
 ご意見・ご感想をお待ちしています。

       ◆       ◆       ◆

−−2.ワークショップ型授業で作文指導を変える−−

                 「実践!作文研究」編集主幹
                          上條晴夫

■ワークショップ型授業とは
 いま図書文化という出版社で国語の本を作っている。
 タイトルは「ワークショップ型授業で国語を変える」である。ワ
ークショップ型授業とは、従来の説明中心の授業、発問中心の授業
に対して、活動を中心の授業のことである。「読む・書く・聞く・
話す」などの活動を通して、それをふり返ることによって国語を学
ぼうというものである。

 東京の小学校教師6名と小学校編、北海道の中学校教師6名と中
学校編を作っている。東京はもちろん、北海道にも2度編集会議に
出掛けた。
 スパイ映画のような日程だったが、充実した仕事ができた。
 その本がもうすぐ完成するところまでこぎ着けた。

■ワークショップ型の作文授業あれこれ
 この本の「作文」に関する部分を以下に少しだけ紹介してみたい。

 1)「てにをは」そいや!そいや!(小学校・低学年)
   テレビ東京の子ども向け人気番組「おはスタ」のコーナーで
   使われた助詞を使ったバラエティーゲームを教室用に作り替
   えたもの。「そいや!そいや!」のリズムに合わせて楽しく
   助詞を学ぶ。
 2)みんなで書こう!「共同作文」(小学校・中学年)
   共同作文とは、みんな(グループ)で一つの共通体験を書く
   作文のことである。個人体験を書く作文ではむずかしかった
   学び合いが可能になった。共同推考などの活動も工夫できる
   ようになった。
 3)五七五作文(小学校・高学年)
   与えられた質問に対して「五・七・五」のリズムで簡潔に答
   えながら、能動的に書く姿勢を促す作文。川柳指導法として
   行われていたものを上條が教室に取り入れ、作文実践の定番
   とした。
 4)コピーライターに挑戦(中学校・一年生)
   大内善一著『キャッチコピーがおもしろい』(学事出版)ほ
   かで広く提案されたキャッチコピーを作る活動。内省ではな
   くアピールをする作文である点が従来の作文との違いである。
 5)リレー詩をつくろう(中学校・二年生)
   四人一組でテーマ(例:春など)をバトンにしてリレー形式
   の詩を作る活動をする。大岡信著『連詩の愉しみ』などをル
   ーツとした新しい作文指導の試みの一つである。
 6)言葉から形へ(中学校・三年生)
   企業向けのコミュニケーションゲームなどの定番の一つ。二
   人一組になって一方が他方に図形その他の情報を伝える。
   「効果的に伝えるとは?」ということを体験を通じて学ぶ。

 学校の内外にある様々な作文活動を小学校3つ、中学校3つ(各
授業は、二コマずつなので授業数では6つずつ)厳選した。いずれ
も教室を通してある検証済みの実践ばかりである。子どもたちの変
容が見物である。

■ワークショップ型の作文指導のよさ
 粗く言って、従来の作文指導は、ドリル発想のものが大半だった。
  たとえば、作文ワークシートなどと呼ばれる教材集も、作文技能
をいくつもの細かな型に分類し、反復によって学ばせようとしてい
る。
 確かにこうした指導でも作文の力はつくことはつく。

 しかし、型分けがあまりにも細かく形通りであるために、文章を
つくるときの楽しさが欠落してしまいがちだった。つまり「リアル
なコミュニケーション活動」から単なる「勉強のための作文」に随
してしまうことが多かった。それが「活動+ふり返り」によるワー
クショップ型授業では生き生きとした、コミュニケーション活動と
しての学びが可能になった。

 従来の作文指導にプラスして、ワークショップ型授業による作文
指導を展開すれば、必ずこれまで以上のよい成果を上げられるだろ
う。従来の作文指導に息詰まりを感じていた方にぜひワークショッ
プ型をおススメしたい。

【今回の執筆者のプロフィールです】

 上條晴夫(かみじょう はるお)

 授業づくりネットワーク代表、埼玉大学非常勤講師。
 現在、「実践!作文研究会」代表、「ビジネスのための文章表現
養成講座」を実施するほか、企業その他で、文章上達講座を実施す
る。また、「ベネッセコーポレーション」進研ゼミの「作文教材」
(小1〜中3)の監修・協力などをつとめる。
 著書・編著書
 『見たこと作文でふしぎ発見』
 『書けない子をなくす作文指導10のコツ』
 『子どもが熱中する作文指導20のネタ』
        (以上、学事出版 http://www.gakuji.co.jp/
 『楽しく書ける作文・小論文(入門編)』*教材
 『楽しく書ける作文・小論文(基本編)』*教材
          (桐原書店 http://www.kirihara.co.jp/
 『文章を上手につくる技術』
            (あさ出版 http://www.asa21.com/
 ほか多数。

       ◆       ◆       ◆

−−3.編集後記−−

○本誌は「まぐまぐ」殿堂入りを目指しています。2年以上発行し
 ていて、3000部を突破することが殿堂入りの条件です。ぜひ本誌
 をお知り合いにおすすめください。
○作文や作文的手法の実践・理論・追試報告などの情報や、作文に
 関するHP、MM、MLなどの情報、本誌への感想をお待ちして
 います。本誌やWEBサイトで紹介させていただくことがあります。
○HPやMLなどへの無断転載は固くお断りします。
 転載希望の方は必ず松田までご相談ください。
○本誌の読者登録・解除・アドレス変更・バックナンバーは、
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○本誌はインターネットの本屋さん「まぐまぐ」を利用してします。
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編集主幹者 上條晴夫 haruo.kamijo@nifty.ne.jp
発行責任者 松田善啓 yo_mazda@nifty.com
HP: http://www.jugyo.jp/sakubun/
(C) 2000,2004 実践!作文研究会
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