メールマガジン「実践!作文研究」
第236号(2004.8.15)


学力問題としての作文教育を考える
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 メールマガジン「実践!作文研究」
 第236号 2004年8月15日発行(毎週日曜日発行)
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−−1.はじめに−−
                  「実践!作文研究」編集長
                          松田善啓

 みなさんこんにちは。
 今回は、今宮信吾さんによる「「児童詩の書かせ方」コツ・ネタ」
第4回をお送りします。
 ご意見・ご感想をお待ちしています。

       ◆       ◆       ◆

−−2.連載「「児童詩の書かせ方」コツ・ネタ」−−
                       兵庫県・小学校
                          今宮信吾

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     第4回「えんぴつ対談で共同的に書く・話す」
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1.はじめに

 二人で共同的に詩を書く方法として、えんぴつ対談がある。私は
これを合作の詩と呼んでいる。方法は次のようなことである。
┌────────────────────────────┐
|1 二人組みのペアを作る                |
|2 話す内容をメモする紙を渡す             |
|3 何を話すのかを相談する(漫才のネタくりのように)  |
|4 どちらから話すのかを決めて、順番に話すことをメモして|
|  いく。                       |
|5 メモをもとにして、実際に話す。(人前で話す)    |
└────────────────────────────┘
 簡単に説明すると、漫才のように二人で交代しながら会話を進め
ていくものである。
 ここでポイントになることは、3の部分で漫才のネタくりのよう
に話題を絞りきれるかどうかである。話題を何にするのかをしっか
りと決めていないと、話が横道にそれる。インターネット上のチャ
ットのように、「ぎゃー」「わおー」などというように、意味のな
い叫び声が続いたりする。

(1)教師との対話

 まずはじめは、教師と子どものやりとりを授業の中で行う。
┌────────────────────────────┐
| ゆうかいごっこ                    |
|       1…一年 女子              |
|       2…先生                 |
|1「先生 わたし じぶんのじゅうしょ いえるの」    |
|2「じゃあ ゆうかいされても 大じょうぶやね」     |
|1「うん ちゃんとれんしゅうしてるもん」        |
|2「じゃあ しよう」                  |
|1「いいよ」                      |
|2「おっちゃんが ええもんあげよか」          |
|1「あたしのすきなものしってるの」           |
|2「しらない おしえて」                |
|1「ぶたのちょきんばこ」                |
|2「よっしゃこうたる そやからいっしょについといで」  |
|1「ともだちよんでくるからまっといて」         |
|2「いや あんた一人のほうがいい」           |
|1「ゆみちゃーん このおっちゃん            |
|          いいもんかってくれるんやて」    |
|2「だれがおっちゃんや おにいさんといいなさい」    |
|1「しつれいしました」                 |
└────────────────────────────┘
T「どんなこと話したい」
C「何でもいいけどな」
T「最近気になっていることはないの」
C「かわいいから、変な人にゆうかいされないか心配」
T「よし、じゃあそれを話題にして進めよう」
(題名を「ゆうかいごっこ」として板書する。)

 以下「1」「2」の話者を板書し、「1」から順に続けて板書し
ていく。

(2)二人組みになって

 方法を知らせた後は、子どもたち同士で二人組になって行わせる。
ネタくりの際のポイントは。
┌────────────────────────────┐
|1 自分たちが話しやすいことを話題にする。       |
|2 他の人が知らないことを話題にする。         |
|3 漫才のように「ボケ」「つっこみ」の役を決める。   |
|4 隣同士になるように席を座り、間に紙を置く。     |
|5 話題がそれたと思ったら、いったんえんぴつを止めて、相|
|  談する。                      |
|6 最後に「オチ」をつけて終わる。           |
|7 書き終わったら、二人で向かい合って声に出してみる。 |
└────────────────────────────┘
 教師と子ども、子ども同士、親子、など、ペアの組み方は様々に
工夫できるが、書いたものを、合作詩として残しておくことで、他
の人がそれを読むことができる。二人以外の人に読んでもらうこと
で、自分の作品をメタ認知することもできる。
 合作詩は、前の人のことばを受けてのかけ合いになるので、こと
ばにリズムが生まれる。一人では書き切れない子にとっては有効な
方法である。
 また、思わぬ副産物として、「話すこと」の指導にも役立つ。そ
れは、「ネタくり」の場面や書き終えて声に出す場面で、音声言語
に意識が向くからである。楽しいことが何よりのおすすめである。
┌────────────────────────────┐
| 学校のかえり                     |
|          四年 1…女子           |
|             2…男子           |
|1「きょういっしょにごはん食べよ」           |
|2「きょう 三田屋に行くねん」             |
|1「私もつれていってくれ」               |
|2「お父さんに聞いたろか」               |
|1「やっぱりいいわ」                  |
|2「あれしたろか」                   |
|1「あれって何」                    |
|2「おにくをふくろの中に入れてこっそりもって帰るやつ」 |
|1「デザートもね」                   |
|2「ほんならさっそく行くわ」              |
|1「あそんで おなかすかしとくわ」           |
|2「おいしいのもって帰るわ」              |
|1「フォークとナイフ持って待っとくわ」         |
└────────────────────────────┘

【今回の執筆者のプロフィールです】

今宮信吾(いまみや しんご)

神戸大学発達科学部附属住吉小学校勤務
1964年 兵庫県神戸市生まれ
兵庫教育大学学校教育学部卒業
同上 学校教育研究科終了予定(2004年3月)
国語教育探求の会、全国大学国語教育学会、日本国語教育学会
日本作文の会、臨床国語教育研究会 など会員
著書 
子どもといっしょに読みたい子どもの詩
「こころの展覧会」 桐書房
共著
「子どもとひらく国語科学習材」作文編 明治図書
「教科と総合の調和 教師の支援のポイントはこれだ!」明治図書
「音読・朗読・群読の指導ハンドブック」 あゆみ出版
「音読・群読・ことばあそびハンドブック」 あゆみ出版
「日本の教師」15 教師として私を変えたもの ぎょうせい
「小学校1年生の大研究」 子どもの未来社
「小学校3年生の大研究」 子どもの未来社
「小学校5年生の大研究」 子どもの未来社
                           など

       ◆       ◆       ◆

−−3.研究会情報−−

┌────────────────────────────┐
|     野口塾(野口芳宏先生と学ぶ会)in帯広     |
|日時:平成16年8月29日(日)            |
|場所:帯広市:啓北コミュニティセンター         |
|主催:鍛える国語教室・十勝支部             |
|詳細:                         |
http://blog.livedoor.jp/yo_mazda/archives/4537591.html
└────────────────────────────┘

−−4.編集後記−−

○次号は、堀 裕嗣さんの登場です。お楽しみに。
○本誌は「まぐまぐ」殿堂入りを目指しています。2年以上発行し
 ていて、3000部を突破することが殿堂入りの条件です。ぜひ本誌
 をお知り合いにおすすめください。
○作文や作文的手法の実践・理論・追試報告などの情報や、作文に
 関するHP、MM、MLなどの情報、本誌への感想をお待ちして
 います。本誌やWEBサイトで紹介させていただくことがあります。
○HPやMLなどへの無断転載は固くお断りします。
 転載希望の方は必ず松田までご相談ください。
○本誌の読者登録・解除・アドレス変更・バックナンバーは、
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○本誌はインターネットの本屋さん「まぐまぐ」を利用してします。
 http://www.mag2.com/

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編集主幹者 上條晴夫 haruo.kamijo@nifty.ne.jp
発行責任者 松田善啓 yo_mazda@nifty.com
HP: http://www.jugyo.jp/sakubun/
(C) 2000,2004 実践!作文研究会
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