メールマガジン「実践!作文研究」
第223号(2004.5.16)


学力問題としての作文教育を考える
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 メールマガジン「実践!作文研究」
 第223号 2004年5月16日発行(毎週日曜日発行)
 登録・解除は http://www.jugyo.jp/sakubun/magazine/

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−−1.はじめに−−
                  「実践!作文研究」編集長
                          松田善啓

 みなさんこんにちは。
 今回は、中村健一さんの連載「すぐ使える!作文ミニネタ集」第
2回『内容はウソでいい「遠足ゆめ作文」』をお送りします。
 ご意見・ご感想をお待ちしています。

       ◆       ◆       ◆

−−2.連載「すぐ使える!作文ミニネタ集」−−
                        山口・小学校
                          中村健一

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「すぐ使える!作文ミニネタ集」2
        内容はウソでいい「遠足ゆめ作文」
          山口・岩国市立通津小学校   中村 健一
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 作文指導のモットーが「楽に楽しく!」の私。
 作文の内容はウソでいいと思っている。(子どもたちの変容。
「公」と「私」の問題。家庭の事実が学級通信に載せられない事情。
など、言いたいことはたくさんあるが、ここでは議論しない)
 しかし、「作文は自分の気持ちを正直に書かねばならぬ」と固定
観念を持っている子も多い。
「遠足ゆめ作文」は、そんな固定観念を打ち砕くのに、十分なネタ
である。
 なにしろ、遠足に行く前に作文を書くのだ。
 ホントのことなんて書けっこない。
「ウソでケッコウ〜♪」(ウルフルズ風に。分かる人だけ笑ってく
ださい)は、子どもたちに強烈なインパクトを与える。
 5年生28人のクラスでの実践である。

1.「お題」発表

 遠足に行く3日前に日記帳の宿題を出した。
『今日の日記帳の「お題」は、遠足です。遠足について作文を書い
 てきます』
「え〜、まだ行ってない!」
と子どもたち。当然の反応である。
 ここで、「遠足ゆめ作文」と板書。
『遠足に行く前に「こんな楽しいことがありました」と想像して書
 きます』
 子どもたちにはインパクトのある「お題」だったようだ。
「楽しそう!」との声が聞こえる。

2.「形式」を示す

『次の形式で書いて来ます』
 日記帳を出させ、黒板に書いた次の形式を写させる。
┌────────────────────────────┐
| 5月9日木曜日です。遠足で岩国センチュリーゴルフクラブ|
|へ行きました。                     |
|┌──────────────────────────┐|
||                          ||
||                          ||
||                          ||
|└──────────────────────────┘|
| 私(僕)は、ちょっとだけ笑ってしまいました。     |
| また、こんな遠足をしたいです。            |
└────────────────────────────┘
 よくできた形式である。
 最初の2文の「日付」「場所」で具体的なイメージを植え付ける。
 最後の2文で、「笑えるエピソードであること」「また来たくな
るような前向きなエピソードで
あること」の2点を無理なく意識づけられる。
 さすが、上條晴夫氏である。
 子どもたちも「これなら書ける!」と納得の表情だ。

3.子どもたちの作品

 上のような簡単な説明、指示だけである。
 しかし、子どもたちの作品の素晴らしさに驚いた。
 日頃書けない子が、楽しい作文を書いてくる。
 集まった日記帳は、まさに、宝の山である。
 その中から1つだけ紹介する。
┌────────────────────────────┐
| 5月9日木曜日です。遠足で岩国センチュリークラブへ行き|
|ました。                        |
| ゴルフ場はすごく広くてめまいがしそうになりました。  |
| そして、時間はどんどん過ぎ、お弁当を食べることになりま|
|した。私はお弁当を食べようとした時、先生のおむすびが転が|
|って来て、先生はおむすびを追いかけた先生はこけてしまいま|
|した。                         |
| おむすびは、どんどん転がって、ついに、ホールの中に落ち|
|てしまいました。                    |
| その時、みんなが一斉に拍手していました。       |
| 私は、ちょっとだけ笑ってしまいました。        |
| また、こんな遠足をしたいです。            |
└────────────────────────────┘
「ゴルフ場」から「ホールの中に落ちる」という「オチ」を考える
発想が秀逸!!
「みんなが一斉に拍手していました。」は、絵を想像すると大笑い
できる素晴らしいオチだ!!
 こんな作品を学級通信にバンバン載せる。
 そして、バンバン読み聞かせる。
 すると、教室は爆笑の渦になる。
 楽しむだけではない。いい作品を聞くことが、いい作品を書くも
とになる。
 楽しみながら作文が上手になる、最もいい方法である。

4.ネタ元

「遠足ゆめ作文」は、追試である。
 ネタ元は、上條晴夫著『だれでも書ける作文ワークシート<小学
校中学年>』(学事出版)。
 このワークシートでは、さらに「時」や「場所」を決めさせるこ
とで、エピソードを1つに絞る工夫がされている。
 次回追試する時には、この点も追試しようと思う。
 
【今回の執筆者のプロフィールです】

中村 健一(なかむら けんいち)
   山口・岩国市立通津小学校・教諭

 「実践!作文研究会」会員
 「授業づくりネットワーク」会員
 「お笑い教師同盟(仮)」所属
 現在『授業づくりネットワーク』誌に、コラム「教室がなごむお
笑いのネタ」を連載中。失敗も多く苦戦しております。でも、がん
ばってるので、読んでください。
「励ましのお便り」もお待ちしております。kenek728@ybb.ne.jp

       ◆       ◆       ◆

−3.イベント情報(残席17だそうです。お急ぎ下さい!)−

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃☆┃第20回 授業改革セミナー 東京国際フォーラム大会
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

日時  平成16年5月29日(土曜日)13:20〜16:40
場所  東京国際フォーラム会議室 G402
    http://www.t-i-forum.co.jp/japanese_r/index.html
参加費 2,000円
定員  80人 
日程   13:10〜16:40
講師  上條晴夫,佐藤幸司,土作彰,桃崎剛寿
申込  桃崎剛寿 momochan@mb.infobears.ne.jp
詳細  http://www2.infobears.ne.jp/athome/momochan/

       ◆       ◆       ◆

−−4.編集後記−−

○次号は、宇宙エッセイスト協会会長さんの登場です。お楽しみに。
○本誌は「まぐまぐ」殿堂入りを目指しています。2年以上発行し
 ていて、3000部を突破することが殿堂入りの条件です。ぜひ本誌
 をお知り合いにおすすめください。
○作文や作文的手法の実践・理論・追試報告などの情報や、作文に
 関するHP、MM、MLなどの情報、本誌への感想をお待ちして
 います。本誌やWEBサイトで紹介させていただくことがあります。
○HPやMLなどへの無断転載は固くお断りします。
 転載希望の方は必ず松田までご相談ください。
○本誌の読者登録・解除・アドレス変更・バックナンバーは、
 http://www.jugyo.jp/sakubun/magazine/ まで。
○本誌はインターネットの本屋さん「まぐまぐ」を利用してします。
 http://www.mag2.com/

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メールマガジン「実践!作文研究」No.223 2004/5/16 読者数2169
編集主幹者 上條晴夫 haruo.kamijo@nifty.ne.jp
発行責任者 松田善啓 yo_mazda@nifty.com
HP: http://www.jugyo.jp/sakubun/
(C) 2000,2004 実践!作文研究会
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