メールマガジン「実践!作文研究」
第202号(2003.12.21)


学力問題としての作文教育を考える
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 メールマガジン「実践!作文研究」
 第202号 2003年12月21日発行(毎週日曜日発行)
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−−1.はじめに−−
                  「実践!作文研究」編集長
                          松田善啓

 みなさんこんにちは。
 今回は、石川晋さんによる「文学を使って作文をしよう」最終回
をお送りします。ご意見・ご感想をお待ちしています。

       ◆       ◆       ◆

−−2.連載「文学を使って作文をしよう」−−

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文学を使って作文をしよう
     第5回 モンタージュ看図作文
             広尾町立広尾中学校教諭  石川 晋
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 第四回で、「カメラワーク」や「モンタージュ」などの「映像の
文法」を教える中で、映像を使って「物語」を作る試みを紹介した。
「モンタージュ作文」である。

 「モンタージュ作文」は、実際の写真などを組み合わせて、もっ
ともらしい「物語」を構成することになる。

 今回は、その「モンタージュ作文」の要素と「看図作文」の要素
とを併せ持った新しい作文、「モンタージュ看図作文」を紹介する。
これは、共に札幌市立向陵中学校の教諭である堀裕嗣氏と森寛氏が
T・T授業の中で開発された手法である。二氏は、言語技術指導の
方法開発と理論研究を中心として活動を続ける研究集団ことのはの
中心メンバーでもある。今回は二氏の授業提案の概略を説明する形
で「モンタージュ看図作文」について説明していく。

 さて、「看図作文」とは、中国で伝統的に行われている、絵図を
見てそこから得られる情報や追究したい事柄を指摘する学習と、そ
れを基に作成させる作文のことである。この手法に着目されたのが、
北海道教育大学岩見沢校教授である鹿内信善氏である。鹿内氏は、
小中学校の教師と協力しながら、日本の学習現場の状況に適応でき
る新しい「看図作文」を提案しようとする意欲的な取り組みを行っ
ている。

 その鹿内先生の提案に共鳴し、現場で実際に実践に取り組んでい
るのが、前述した研究集団ことのはの堀裕嗣氏、森寛氏である。

 堀氏と森氏が取り組んでいる学習は、一枚だけの絵図ではなく、
複数枚(通常は三枚)の絵図を生徒に組み合わせて作文を書かせる
試みである。これが「モンタージュ看図作文」である。

 これは、三枚の絵図を組み合わせて物語を作るという点では、
「モンタージュ作文」と変わりがない。しかし、「モンタージュ作
文」では、しばしば取り上げる絵図(写真)が、例えば実際に放映
されているテレビ番組を髣髴とさせる「景色」や「人物」である。
つまり、生徒はあたかもあり得そうなノンフィクション風の作文を
構築することになる。それに対して「モンタージュ看図作文」では、
取り上げる絵図は、遥かに抽象度が高く、また、現実感に乏しいも
のである場合もある。したがって、完成作品もファンタジックなも
の、通常ではあり得ない物語的な飛躍のあるものが多くなる。

 さらに、二氏の授業では、三枚の絵が物語の三つの段落に対応し
ている点も特徴的である。古典的な昔話は、場面設定、展開、オチ
という三段階構造が一般的である。二氏の「モンタージュ看図作文」
はその昔話の物語構造をなぞらせる形で「作文」させていく。

 実は、この授業では、三枚の絵を並べてタイトルをつけさせた段
階で、作文用紙を学級全員で数度にわたって回し合い、偶然手元に
来た作文用紙で書く、という仕掛けがある。物語を作るということ
が本来「創造的」な活動であるとすると、まさに予定調和に陥らず
に、「創造的」に作文に挑戦できる仕掛けである。

 この授業の詳細は、『授業づくりネットワーク』2004.1月号に、
ストップモーション授業記録として、収められている。是非一読を
お勧めしたい。

【今回の執筆者のプロフィールです】

石川 晋(いしかわ しん)
    北海道・広尾町立広尾中学校教諭
    日本児童文学者協会会員
    学校図書館に人を・・・情報誌「ぱっちわーく」発行同人
    教育サークル「ぱいおにあ」代表
    『授業づくりネットワーク』編集委員

【関連URL紹介】

 『授業づくりネットワーク』出版情報(学事出版HPへ)
 http://www.gakuji.co.jp/magazine/network/index.html

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