メールマガジン「実践!作文研究」
第201号(2003.12.14)


学力問題としての作文教育を考える
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 メールマガジン「実践!作文研究」
 第201号 2003年12月14日発行(毎週日曜日発行)
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−−1.はじめに−−
                  「実践!作文研究」編集長
                          松田善啓

 みなさんこんにちは。
 今回は、池内清さんによる「上條晴夫氏の作文指導」最終回をお
送りします。ご意見・ご感想をお待ちしています。

       ◆       ◆       ◆

−−2.連載「上條晴夫氏の作文指導」−−

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上條晴夫氏の作文指導
----「書けない子をなくす作文指導10のコツ」を読む(7)----
  作文指導は「指示」が命だ!「5.文題を指示する」
                聖学院小学校  池内 清
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■はじめに
 連載の7回目です。前回分までは下記の実践作文のホームページ
でお読み下さい。
 
第1回 上條晴夫氏の略歴 まえがきを読む 目次を読む
第2回 作文指導は「指示」が命だ!「1.書き出しを指示する」
第3回 作文指導は「指示」が命だ!「2.ハテナの文の指示をす
    る」
第4回 作文指導は「指示」が命だ!
    「3.規模の指示をする(1)」
第5回 作文指導は「指示」が命だ!
    「3.規模の指示をする(2)」
第6回 作文指導は「指示」が命だ!
    「4.時間の指示をする」
(http://www.jugyo.jp/sakubun/magazine/backlist.html)

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 作文指導は「指示」が命だ!「文題を指示する」
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■文題を指示する
 文題とは作文の題であると言っていいだろう。文題を自由に決め
させて書くという書き方も作文教育の中にはあるが、入門期の作文
指導では、文題を指定して書かせることが効果的である。上條氏は
 『子どもの考えを引き出すような、子どもたちが思わず書いてみ
 たくなるような、文題を工夫する必要がある(p46)』
 と述べている。
 以下、3つの実践を紹介している。
○「近ごろ変わったこと」
(長岡文雄著「<この子>の拓く学習法(黎明書房)」) 
 「近ごろ変わったこと」の文題では、作文を書く前に次の2点を
 指導したという。
 1)変わったことはいくつあるか。指を折れ。
 2)材料(ネタ)をどれでいくか。選べ。
 この文題で書かせると子どもたちは、グングン書き始めたとい
う。上條氏はその理由を以下のように分析する。
  「近ごろ」という取材範囲を限定している。
  物事の変化に着目させる文題であること。
  また、変化に気がつけば、その理由を書くようになる。
  
○「おかあさんの音」
(石井重雄著「地域に学ぶ社会科(岩崎書店)」
 文題から「音」(オノマトペ)を書くことを指示している。
 オノマトペなどと言わなくても、子どもたちは自然にいろいろな
音を取材し、作文に書くようになる。 
 
○「おかあさんの言葉」(上條氏オリジナル)
 「お母さんの音」に触発されて行った文題である。会話文に限定
して書くことを促そうとしたという。

■文題作成のヒント
 この章のしめくくりに、文題作成のヒントを3つあげている。
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 1)一番○○な◇◇◇          (限定する文題)
 2)○○と◇◇             (比較する文題)
 3)○○のヒミツ(謎、不思議)     (発見する文題)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 どの文題も、「限定」「比較」「発見」という追究する作文を書
く時に必要な書き方である。ただ、私の経験からすると1)と3)
は低学年からも使えるネタであり、2)は高学年向きであると思
う。なぜなら、比較を促す文題はそれだけ抽象度が高くなるからで
ある。
 子どもたちが意欲的に書く文題を研究して行くことがこれからも
私たちが意識的に行っていく必要がある。いつか、子どもたちが意
欲的に書く文題集を作ってみたいと思っている。
 
■「文題を指示」をした作文
 「前期の私から後期のあなたへ」という文題を指示して書かせ
た。3年生の作文である。
 書いている今を起点として、過去と未来を書く。自分を客観化し
て書く文章である。「比較する文題」に近い例だと思う。
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 ぼくは、前期の君だよ。いまは、あまり頭がよくないと思うけ
ど、後期の君はどうですか。でも、すごく頭がわるいことはない
よ。今、前期を振り返ってみると、テストの伝が68点くらいの時
もあるし、算数の時間かしらないでど、ねぼけていたときもあった
よ。後期のぼくは、ちゃんとそういう時がないようにしてね。
 後期のぼくは、勉強ははかどっていると思うけど、まぁ、後期の
ぼくもがんばってね。
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 なんとなく、自分で反省しているのがおもしろい。自分を客観化
して文章を書くのはちょっと抵抗を示したが、コツをつかむとおも
しろがって、どんどん書き進めていった。 

■参考文献
 上條晴夫著「書けない子をなくす作文指導10のコツ」(学事出
版刊1992年)

【今回の執筆者のプロフィールです】

 池内 清(いけうち きよし)
 東京・私立聖学院小学校教諭 
 所属団体:授業づくりネットワーク(事務局員)
      全国教室ディベート連盟(理事)
      学習ゲーム研究会(HP担当)
      メディアリテラシー教育研究会(事務局員)

 主な著書:『小学校はじめてのディベート授業入門』学事出版
      『ディベートで学級会づくり』学事出版
      『学習あそびベスト50』たんぽぽ出版
       ほか多数
 ホームページ:『作文が好きになるHP』
       http://homepage2.nifty.com/m-age/ikeuchi/
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−−4.編集後記−−

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編集主幹者 上條晴夫 haruo.kamijo@nifty.ne.jp
発行責任者 松田善啓 yo_mazda@nifty.com
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(C) 2000,2003 実践!作文研究会
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