メールマガジン「実践!作文研究」
第183号(2003.8.10)


学力問題としての作文教育を考える
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 メールマガジン「実践!作文研究」
 第183号 2003年8月10日発行(毎週日曜日発行)
 登録・解除は http://www.jugyo.jp/sakubun/magazine/

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−−1.はじめに−−
                  「実践!作文研究」編集長
                          松田善啓

 みなさんこんにちは。
 今回は、池内清さんの連載「上條晴夫氏の作文指導」の第5回を
お送りします。
 ご意見・ご感想をお待ちしています。

       ◆       ◆       ◆

−−2.連載「上條晴夫氏の作文指導」−−

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上條晴夫氏の作文指導
----「書けない子をなくす作文指導10のコツ」を読む(5)----
  作文指導は「指示」が命だ!「3.規模の指示をする」(2)
                聖学院小学校  池内 清
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■はじめに
 連載の5回目になりました。前回分までは下記の実践作文のホー
ムページでお読み下さい。
 
第1回 上條晴夫氏の略歴 まえがきを読む 目次を読む
第2回 作文指導は「指示」が命だ!「1.書き出しを指示する」
第3回 作文指導は「指示」が命だ!「2.ハテナの文の指示をす
る」
第4回 作文指導は「指示」が命だ!「3.規模の指示をする
(1)」
(http://www.jugyo.jp/sakubun/magazine/174.html)

■作文指導は「指示」が命だ!「3.規模の指示をする」(2)

 作文を子どもたちに書かせる時、子どもの実態に即した文章量を
前もって指示をする。しかし、文種によっては子どもの実態に即さ
ない場合もある。例えばコンクールに提出するための作文である。
 上條氏も次のように指摘する。
 
『(子どもが作文ぎらいなのは)教師が、子どもの状態を把握せず
にある長さ(規模)を要求してしまうからである。その典型的な例
が、夏休みの読書感想文だろう(p32)』

 夏休みの読書感想文が子どもたちに負担になっているらしい。そ
こで今回は「規模の指示」を使って、この負担を軽くする指導を考
えてみた。

■長い作文を小分けにする
 夏休みに入り、私の運営しているホームページ「作文が好きにな
るHP」の掲示板にも、読書感想文に対しての質問が届いた。
 質問内容(要旨)を紹介する。
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 1.小学校1年生の子どもが学校から読書感想文の宿題が出た。
 2.作文用紙2枚である。
 3.どう書いてよいか教えてもらいたい。
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 早速、次のように答えた。
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 こういう時は、いっぺんに書こうとしないで、小分けに書くのが
いいです。
 つまり、構成を立てておいて、分割し、最後につなぎ合わせると
いう方法がいいです。

 一例をあげます。

 ■読書感想文の構成(作文用紙二枚。題名、名前で2行使うとし
て38行)

 自分と本との出会い・・・        6行
 簡単な内容紹介          ・・10行
 気に入った文章を引用(1)    ・・・2行
 なぜその文が気に入ったかの理由  ・・・4行
 気に入った文章を引用(2)    ・・・2行
 なぜその文が気に入ったかの理由  ・・・4行
 この本を読んで自分がどう思ったか。・・10行
 (感動したこと、これからしてみたいこと、疑問など)

注1)行数は大まかな数です。
注2)「気に入った文章」と最後の「自分がどう思ったか」がうま
くかみ合っていることが大切です。
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 つまり、2枚という大きな規模のものを、小分けをしたのであ
る。
 後は、この小分けをしたものをつなぎ合わせればいいのであるか
ら、書く量の負担は一気に楽になるはずである。読書感想文という
文種に対してこの構成内容の善し悪しは別問題としても、小分けに
するという規模の指示は有効である。
 
 作文は短くてもいいと思っている。自分の今の力で書ける量の中
で自分の言いたいことが書ければそれでいい。
 でも、もし、長い作文を書かなくてはならなくなった時には、こ
のように、書く内容を小分けにして書くと負担がぐんと軽くなる。
 しかし、どのように小分けにするか、小分けした作文をどう繋い
でいくかとなると、今度は文章の構成を考えなくてはならない。こ
れはこれで子どもたちにとってはやっかいな問題である。
 そこで、教師の方がこの構成を子どもたちに与えてあげるように
する。子どもたちはその構成に従って書くだけになるのである。
 
 「短い作文をたくさん書かせれば、だんだんと長い作文も書ける
ようになっていく。(p36)」
 短い作文を数多く書きながら書き慣れを促し、書くことに対して
抵抗感を無くしていく。そのような書く力を養っていけば、長い作
文も「規模の指示」のように工夫さえすれば、比較的負担を無くし
て書くことができるようになる。

■参考文献
 上條晴夫著「書けない子をなくす作文指導10のコツ」(学事出
版刊1992年)

【今回の執筆者のプロフィールです】

 池内 清(いけうち きよし)
 東京・私立聖学院小学校教諭 
 所属団体:授業づくりネットワーク(事務局員)
      全国教室ディベート連盟(理事)
      学習ゲーム研究会(HP担当)
      メディアリテラシー教育研究会(事務局員)

 主な著書:『小学校はじめてのディベート授業入門』学事出版
      『ディベートで学級会づくり』学事出版
      『学習あそびベスト50』たんぽぽ出版
       ほか多数
 ホームページ:『作文が好きになるHP』
       http://homepage2.nifty.com/m-age/ikeuchi/

       ◆       ◆       ◆

−−3.編集後記−−

○本誌は「まぐまぐ」殿堂入りを目指しています。2年以上発行し
 ていて、まぐまぐで3000部を突破することが殿堂入りの条件です。
 本誌は2000年創刊なので、1つめの条件はクリアしています。
 ぜひお知り合いにおすすめください。
○作文や作文的手法の実践・理論・追試報告などの情報や、作文に
 関するHP、MM、MLなどの情報、本誌への感想をお待ちして
 います。本誌やWEBサイトで紹介させていただくことがあります。
○HPやMLなどへの無断転載は固くお断りします。
 転載希望の方は必ず松田までご相談ください。
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編集主幹者 上條晴夫 haruo.kamijo@nifty.ne.jp
発行責任者 松田善啓 yo_mazda@nifty.com
HP: http://www.jugyo.jp/sakubun/
(C) 2000,2003 実践!作文研究会
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