メールマガジン「実践!作文研究」
第16号(2000.5.14)


論理的思考を鍛える「さくぶん情報誌」
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 メールマガジン「実践!作文研究」
 第16号 2000年5月14日発行(毎週日曜日発行)

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−−1.はじめに−−
                  「実践!作文研究」編集長
                          松田善啓

 こんにちは。『メールマガジン「実践!作文研究」』第16号を
お届けします。
 今週は石井淳さんの連載「家庭向け“ほめ上手”のすすめ」の第
2回をお届けします。石井さんの連載の第1回は、2月13日発行
の創刊第3号でした。これをお読みになりたい方は、次のURLに
バックナンバーをおいてありますので、ぜひお読みいただけると幸
いです。

http://www.jugyo.jp/sakubun/magazine/3.html

         ◆     ◆     ◆

−−2.リレー連載・家庭向け“ほめ上手”のすすめ−−
                        秋田・小学校
                          石井 淳

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家庭向け“ほめ上手”のすすめ(第二回)

   教師がほめていないところも、親がほめてみる。
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┌────────────────────────────┐
│教師がほめたところを,親もほめてみる。         │
└────────────────────────────┘
 どこをほめていいのやら分からない場合は、この方法が手っ取り
早い。

 前回の第一回に、このような提案をした。
 せっかく子供が学校から持ち帰った作文を「減点法」で評価して
はいけないと考えているからだ。自分の書いた作文を家でもあれこ
れ注意されると、子供はだんだん親に作文を見せなくなる。 
 親が子供の作文を「加点法」でほめてあげることによって、子供
は自信をつけ、学校での取り組みにも意欲的になる。

■さて、今回の提案は、

┌────────────────────────────┐
│教師がほめていないところも,親がほめてみる。      │
└────────────────────────────┘
という提案をする。
 これは結構難しいかもしれない。子供の作文の場合、欠点は見つ
けやすが、長所は見つけにくいものだ。しかし、一度難儀してこれ
を試みてみれば、次からはぐっとやりやすくなるはずである。

 前回で紹介した私のクラスの子供が書いた作文を例にしてみよう。
 下記の作文は、「学校の近くから捕まえたメダカを飼育してきた。
春から飼育し,子メダカも生まれて,秋まで大事に育ててきた。そ
のメダカたちを冬を前にどうしたらいいか5年生全員で考えていく
過程で書いた」ものである。(読者のために一部改作してある)

┌────────────────────────────┐
│ ぼくは,放流したほうがいいと思っている。それを確かめる|
│ために校外学習で調べた。そしたら,春につかまえた用水路に|
│メダカはたくさんいた。だがひとつ問題がある。水温だ。水温|
│が8〜9度だというのだ。飼いならしたメダカをにがしてもだ|
│いじょうぶなのかが問題である。でも,なんとか生きのびると|
│思っている。(小学五年生)               |
└────────────────────────────┘

 担任の私は,この作文の「だが」という部分に「赤線」を付けて
評価していたとする。

○先生は,線を引いたところが「うまい」とほめてくれたんだね。
 「だが」というつなぎ言葉を使って文が書けるようになったんだ
 ね。かっこいいじゃない!

 親は教師がほめた箇所を見つけて、家でも親なりのほめ方でほ
めてやればいい。

■新鮮なほめ言葉に子供は励まされる

 さらに、親が先生のほめていないポイントを見つけてほめてくれ
たとすると、子供はまた新鮮な喜びを感じるはずである。
 子供は、学校では担任からよく励まされているが、別の先生から
予想外にほめられたりすると、大いに喜ぶものだ。親もたまにそん
なほめ方をすれば、子供もきっと作文に自信をつけていくだろう。
 
 では、上記の作文では、どこをほめるか。
 例えば、以下のポイントが見つかる。

 ・まず、結論(自分の考え)からズバリと書き出している。
 ・「ひとつ問題がある」・・・自分の考えに不利な事実(問題)
  を提示しながらも冷静な(論理的な)判断をしようとしている。
 ・「水温だ」・・・ポイントをズバリと言い切る書き方がうまい。
 ・「だというのだ」・・・他の人が調べた事例を引用している。
 ・「8度から9度」・・・数字を使って具体的なデータ(証拠)
  を示した。

 はじめのうちは、ほめようと思ってみても、なかなか見つからな
いものである。
 前回提案したように、まずは、「教師がほめたところ」を親もな
ぞるようにしていくと、だんだんとほめるポイントが分かってくる。
作文を加点法で評価する目が育ってくる。
 そうなると、「教師がほめていないところ」も少しずつほめられ
るようになる。
 本メールマガジン連載の池内清さんによる「作文キーワード事典」
も大いに参考となるだろう。

■そんなこと言っても・・・、

「下の子の先生は、学級通信をあまり出さないのですが・・・?」
「うちの子は、作文をちっとも学校から持ってきませんけど?」
こんなことも予想される。

 家庭にいると、子供の書いた作文を目にする機会は意外に少ない。
ほめようにも、ほめる材料が手元にないといったこともありうる。
 あったとしても、学期末に作文ファイルを子供が持ち帰ったり、
年度末に学校文集が届いたりというぐらいしかないという場合が多
いかもしれない。

 いまのところ私が言えることは、こうした数少ないチャンスを
「叱るチャンス」とせず、「ほめるチャンス」としてほしい、とい
うことだ。
 仮に我が子の作文ではなく、他の子供の作文が学年通信に載って
いたら、これも数少ないチャンスとしてとらえて、我が子の前でほ
めることもいい。むろん我が子をほめていながら、さらにという意
味である。

■さて、次回は・・・、

 ほめるためのポイントを整理して、家庭でもいくつかのポイント
をおさえておけば、子供の作文をほめやすくなるような提案を試み
たい。

【今回の執筆者のプロフィールです】

 石井 淳(いしい じゅん)
 秋田・秋田市立四ツ小屋小学校教諭
 所属団体:秋田授業づくりの会(研究誌編集局)
      学習ゲーム研究会
 主な著書:『見たこと作文実践ネタ集』(共著)
      『音読朗読群読の授業づくり』(共著)
      『コピー作文がおもしろい』(共著)
       以上学事出版刊

         ◆     ◆     ◆

−−3.ホームページ進化情報−−

○次の作文コンクールにリンクを張りました。

・第2回BunBun大賞
 http://www.bunbun-net.com/
・PHP LIFE心に残った出来事コラム募集
 http://www.php.co.jp/life/post/
・「平和の文化国際年」記念 国際ユース作文コンテスト
 http://www.goipeace.or.jp/japanese/katudo.html
・第5回おりもの感謝祭一宮七夕まつり笹飾り短冊大賞
 http://www.ichinomiya-cci.or.jp/tanabata1.htm
・ 「ハートのある風景」原稿募集
 http://www.hikkoshi8100.com/fuukei.html
・きずな大賞 作品発表
 http://www.san.town.sonobe.kyoto.jp/smg/kizuna/kizuna_top.htm

 作文コンクールのリンク集はこちらです。
 http://www.jugyo.jp/sakubun/link/contest.html

         ◆     ◆     ◆

−−4.編集後記−−

 次回は、梶 文彦さんによるゲスト論考を予定しています。
 お楽しみに!

○作文に関する情報・感想等をお待ちしています。感想等は本誌や
 WEBサイトで紹介させていただくことがあります。
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発行責任者 松田善啓 yo_mazda@nifty.com
編集主幹  上條晴夫 haruo.kamijo@nifty.com
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