メールマガジン「実践!作文研究」
第157号(2003.2.9)


学力問題としての作文教育を考える
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 メールマガジン「実践!作文研究」
 第157号 2003年2月9日発行(毎週日曜日発行)
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−−1.はじめに−−
                  「実践!作文研究」編集長
                          松田善啓

 みなさんこんにちは。
 今回は、佐藤広子さんによる「実践!作文サミット2002」の
報告をお送りします。作文サミットは、昨年12月1日に東京都内
で行われた物です。
 ご感想・ご意見をお待ちしています。

       ◆       ◆       ◆

−−2.「実践!作文サミット2002」報告−−
                         東京・高校
                          佐藤広子

●13:00〜15:20
 プロ編集者が教える作文指導(講師:荒谷 慈さん)

 誰に読んでもらうための文章か、読者をできるだけ具体的に設定
し、その人にどういう行動をとらせたいか考えて書くことの大切さ
を繰り返しおっしゃっていたのが印象的でした。

 同じテーマでも読者設定が変われば書き方も変わらねばならない。
入りたい学校の試験教官が読者である場合と初対面同世代が読者で
ある場合、異性が読者で恋人募集の目的で書く場合、それぞれ自己
紹介文はどう書けばいいか書き分けさせると言うアイディアは
私も早速高校生に試してみたいと思いました。

 作文は工作と同じ範疇の言葉。粘土細工とか水彩画に当たるのが
感想文とかエッセイ等の文の種類。従って作文とエッセイの違いな
どというのはおかしい。

 この定義、いわれれば当たり前ですが、「だから、『今日は○○
についての文を作ります』というようにしている。」と続けられた
のは新鮮でした。

 「文を作ろう」というと、子供達は「じゃあ、材料を探そう」と
反応するというのです。

 荒谷さんの指導目標は、まず、文を書くことが苦にならないよう
にさせることにあるとおっしゃっていましたが、この作文の定義も
子どもの身構えをとるのに有効だと感じました。

 実際に使っていらっしゃる教材のファイルも見せてくださいまし
たが、子供達が楽しんで作文できるようにとの工夫がちりばめられ
た内容でした。中でも私が一番おもしろいと思ったのは、ふきだし
作文です。林檎と蜜柑、バナナの4コマ写真が用紙の中央にあり、
両脇に果物達の言葉を吹き出しに書き込めるようにしたものです。
ふきだしから物語へと発展させるということでしたが、これはいろ
いろ応用できておもしろいと思いました。他にも、「ことわざ作文」
「接続詞作文」「音日記」「弟説得作文」「1日が30時間だった
ら」等々、参考になりました。

 書くことが苦にならなくなった段階で、人の心を動かす文を意識
させ指導していらっしゃるというふうに私は理解しました。
 この段階では、読み手の共感を得るためにできるだけ具体例を挙
げて述べていくことが重要という点を強調されていたように思いま
す。

●15:25〜15:55
 体験!作文ワークショップ
 (講師:池内清さん急用のため、上條晴夫さん)

鉛筆対談
「子ども(小学生)の頃、夢中になった遊びは?」
 書いている瞬間、文の生まれているところを隣で見ながら同時に
返事を考えるというのが大切なポイントだと思いました。対話型作
文を十分に行っておけば、独演型作文に自然に移っていけると芦田
恵之助氏が書かれているというのも興味深く伺いました。

●16:00〜17:15
 国分一太郎の作文教育技術(講師:佐内信之さん)

 ワークを間に挟むなど、周到に準備されたご講演でした。
 「私が…した」は現象文で物語の文章、「私は…する」は判断文
で説明の文章というのは、正直言って、分かったような分からなか
ったようなというところです。荒谷さんの御著書「こんな相手とは
結婚するな!」(廣済堂文庫)の一説を二つに分けるとすればどこ
からか、それは文体分析から言えるということでしたが、私は一般
から具体の切れ目ということで判断していました。それが、「…は」
文と「…が」文の切り替わりに一致していると勝手に判断しました。

 ゆうぽうとの1階から5階まで行くまでに何を見たか書くワーク
は自分の文が上記の現象文か判断文かを検証する目的なのかと思っ
たのですが、これは的はずれだったようです。時間系列で番号作文
をさせることが目的だったことが後で分かりました。

 次のワークは作文サミットに参加した理由を三つ述べ、参加した
感想でまとめるというものでした。これはいろいろある中から何を
選ぶかという点で前のワークよりも高度な内容であるという説明で
した。時間系列の作文を国分氏は再生的想像、ワーク2のような活
動を創造的・構成的想像、思考と位置づけているとのことでした。
佐内さんの仮説では再生的想像が創造的・構成的想像に役立つとの
ことで、これは私も授業で試してみたいと思い
ました。

 充実した内容で、1時間では収まりきれないのも無理はないと感
じました。

【今回の執筆者のプロフィールです】

佐藤 広子(さとうひろこ)
日本女子体育大学体育学部附属二階堂高等学校
国語科教諭
著書:学習スキル研究会編『学習スキルの考え方と授業づくり』
                        (教育出版)

       ◆       ◆       ◆

−−3.ホームページ進化情報−−
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○「31道場」、第4回のお題は「冬」です。
 プロアマ老若男女問わず、どうぞお気軽に参加してくだ
 さい。
 また、学級の子どもたちの参加もお待ちしています。
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       ◆       ◆       ◆

−−4.編集後記−−

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 関するHP、MM、MLなどの情報、本誌への感想をお待ちして
 います。本誌やWEBサイトで紹介させていただくことがあります。
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発行責任者 松田善啓 yo_mazda@nifty.com
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