メールマガジン「実践!作文研究」
第152号(2003.1.5)


学力問題としての作文教育を考える
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 メールマガジン「実践!作文研究」
 第152号 2003年1月5日発行(毎週日曜日発行)
 登録・解除は http://www.jugyo.jp/sakubun/magazine/

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−−1.はじめに−−
                  「実践!作文研究」編集長
                          松田善啓

 みなさん、あけましておめでとうございます。
 今年もよろしくお願いいたします。
 今回は、木越憲輝さんによる「日記指導おもしろネタ集」最終回
です。「おもしろネタ集の使い方」です。ご意見ご感想をお待ちし
ています。

       ◆       ◆       ◆

−−2.連載・日記指導おもしろネタ集 6−−
                        東京・小学校
                          木越憲輝

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日記指導おもしろネタ集
         おもしろネタ集の使い方
                                      
                聖学院小学校  木越 憲輝
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 日記は宿題にしている。学校で書くことはない。だから、子ども
たちが、家に帰って「さてどうしよう」と書くことに悩んで、宿題
の時間の大半を費やしてしまう。または、家の人に相談して一緒に
書くことを考えてもらう。そんなことが多い。
 しかし、書き出しを少し与えるだけで、書き出せてしまう作文の
ように、家ですぐ書き出せる日記のネタはないかと考えたのが
「日記指導おもしろネタ集」のはじまりだった。

 今回は、「日記指導おもしろネタ集」最終回ということで、今ま
での日記指導おもしろネタを振り返える。
 前シリーズ「作文指導事典」でも日記指導ネタを紹介してきたの
で、ここではそれを含めて、日記指導おもしろネタの使い方を考え
てみたい。

 84号 2001/ 9/9 テーマ日記
 96号 2001/12/2 算数日記
104号 2002/ 2/3 会話文日記
113号 2002/ 4/7 親子対話日記
121号 2002/ 6/2 相手視点日記
130号 2002/ 8/4 見たこと日記
140号 2002/11/3 授業紹介日記

http://www.jugyo.jp/sakubun/magazine/backlist.html/
参照

■日記の書き方のポイント

 紹介した日記の書き方のポイントを、大きく分けて4つ挙げる。
┌─────────────┐
│(1)会話文を使う    │
│(2)数字を使う     │
│(3)見方を変えてみる  │
│(4)テーマを決める   │
└─────────────┘

(1)「会話文日記」で会話文をとにかくたくさん使う事を意識し
た。また、鉛筆対談形式を日記に導入したのが「親子対話日記」
 何度か書くと、会話文を文中に入れることが当たり前になってく
る。会話文を意識すると、詳しく書くことにも、とても役立つ。

(2)「算数日記」では、数字をたくさん使ったことを評価した。
またどの日記でも具体的な描写には欠かせないので数字を使うこと
は大事だ。

(3)なりきり作文や他人日記をもとにして自分と違う人の立場に
立つ練習をしながら日記にした「相手視点日記」。また「見たこと
日記」でも視点のことを指導に取り入れ、上から、下から、横から
等、違う見方をすると同じものが違って見えることに気づける。

(4)こちらが「見たことだけ」「家の仕事のことだけ」「授業の
ことだけ」とテーマ指定した。テーマ指定することによって子ども
たちは、より詳しい描写や考察ができるようになる。

 子どもが、以上の4つのポイントを自然に日記の中で取り入れる
ことができるようになることが望ましい。そうなることを目指して
ポイントを絞って日記のネタとした。

■日記の指導方法

 指導方法についての柱を4つ挙げる。
┌──────────────────┐
│(1)作文の苦手な子の作品を褒める。│
│(2)帰りの会に読み聞かせをする。 │
│(3)良いところをマネさせる。   │
│(4)作文の授業と連動させる。   │
└──────────────────┘

(1)算数日記」と「会話文日記」では、数字や会話文をたくさ
ん使えた子の作品を褒めて、どんどんクラスの子どもたちに刺激を
与えて書かせた。ここで大事なのは、たくさん使えた子というのは
普段、作文をちょっとしか書かない子、作文を苦手と感じている子
を特に、取り上げることで、書く気持ちを盛り上げることだ。

(2)日記は、宿題であるから、できるだけ宿題をする時間に近い
時に指導するのが良い。だから帰りの会でよく日記指導をした。
添削という方法もあるが、もっと効果が上がる方法としては、クラ
ス全員への読み聞かせだ。作品によっては、名前を伏せたり、紹介
することを事前に本人に了解をとることもあったが、大抵は、突然
「今日のベスト作品を紹介!」等といって、教師がみんなに読んで
いった。

(3)読み聞かせをし終わった後は、必ず良い点を「ここがいい」
とはっきり言う。なぜ良いかも伝える。すると、次の日の日記で、
まねた表現が出てくる。
 良いところをマネすることも褒める。良いところをマネするのは
良いことだと伝える。

(4)日記の書き方は、国語科や生活科や社会科等の書く場面にお
いて、指導するのが良い。つまり国語の時間に使った方法を日記に
も生かして見ると、指導がしやすくなるし、子どもたちも書くイメ
ージがつきやすくなる。「授業紹介日記」は授業中に授業感想文を
書かせてから、「親子対話日記」は授業中に鉛筆対談をしてから、
「相手視点日記」は授業中でなりきり作文を書かせてから宿題とし
たものだ。

■おもしろネタの使い方  

 普段は日記を書かせているが、時にはおもしろネタを使う。
使ったら良い時を3つ紹介する。
┌──────────────────────────┐
│(1)子どもの日記がマンネリになっていると感じた時。│
│(2)子どもの日記を読むのは大変だと感じた時。   │
│(3)日記指導で作文技術も教えたい時。       │
└──────────────────────────┘

(1)子どもは、日記という名の宿題を続けていくと、いくらよい
添削や指導言を書いてもマンネリ化してくる。そういう時にテーマ
を与えるのが良い。同じネタを連続でやるときは、1週間が限度で
1日おき(普通の日記と交代で使う)なら1週間ぐらいで使うのが
適当だ。子どもの反応を見て判断する。やりすぎても良くないし、
1、2回だけ使ったのでは、子どもに、力がついたことや変化を感
じさせることができない。1回使った後、月に1回か2ヶ月1回ぐ
らいやると良い。

(2)子どもの日記を読むのが大変だと感じて来た時は、読む本人
が、忙しくて読むのに集中できないか、読む観点がはっきりしてい
ない場合であることが多い。そういう時は、「日記指導おもしろネ
タ」を使うと、読み方が一つの観点で見やすい(例えば、「会話文
日記」なら会話文の内容を問わず、数を見ればよい。)書き方の指
導は、別の機会にする。

(3)日記指導には、色々なねらいがあると言われている。例えば
「一人ひとりの子どもを知り、その生活を知るために」や「「一人
ひとりの子どもに働きかけ、教師の考えを知ってもらうために。」
というねらいがある。
 しかし、作文技術を教えるというねらいに絞って日記指導を行う
ことも時には必要だ。そういう時は、授業の中で書き方の例を示し
てから、宿題にしてはじめるとより効果が上がる。

                            以上

【今回の執筆者のプロフィールです】

 木越 憲輝(きごし のりき)
 東京・私立聖学院小学校教諭 
 所属団体:学習ゲーム研究会
 著書:蔵満逸司・上條晴夫編『小学校算数の学習ゲーム集』
                       (学事出版)

       ◆       ◆       ◆

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−−4.編集後記−−

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 関するHP、MM、MLなどの情報、本誌への感想をお待ちして
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発行責任者 松田善啓 yo_mazda@nifty.com
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