メールマガジン「実践!作文研究」
第144号(2002.11.10)


学力問題としての作文教育を考える
▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲

 メールマガジン「実践!作文研究」
 第144号 2002年11月10日発行(毎週日曜日発行)
 登録・解除は http://www.jugyo.jp/sakubun/magazine/

▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲

−−1.はじめに−−
                  「実践!作文研究」編集長
                          松田善啓

 みなさん、こんにちは。
 「実践!作文研究」144号をお届けします。
 今回は「教室でこそ鍛えたい『伝え合う力』」第5回です。
 ご意見・ご感想をお待ちしています。

       ◆       ◆       ◆

−−2.連載・教室でこそ鍛えたい「伝え合う力」5 −−
                       秋田・小学校
                         石井 淳

============================================================
 教室でこそ鍛えたい「伝え合う力」
    「えんぴつだけで じまんくらべ」

             秋田市立金足西小学校  石井 淳
============================================================

 今回紹介する実践は,鉛筆対談のバリエーションのひとつであり,
変身作文とも言えるものである。
 二人がそれぞれにまったくの「別人」に変身しながらの会話は,
子どもの心をくすぐる。
 そこに鉛筆対談の手法を組み込んだことで,教室の全員が,ひそ
やかでありながら,実ににこにこした表情で会話をしていく授業と
なった。(小学校低学年から)

■学習の進め方(指導者の指示)

 1 二人で やります。
 2 一人が「太陽」,もう一人は「月」になります。
 3 太陽と月とが,じまんくらべをします。ただし,鉛筆だけを
   使ってね。  
 4 二人の会話は,あとで発表してほしいと思います。
 5 話がとぎれたら、役を交代してやってみましょう。
 6 終わったら、感想を簡単に書いておきましょう。
  7 時間があったら,「太陽と月」を別物にしてやります。

■例示 

 一人の子どもを指名して,教師と二人で実演してみせる。

 キ…キリン役の教師(私のニックネーム)
 モ…モンキー役の子ども(偶然この子のニックネームだった)

  キ 私は高い木の葉っぱでも楽に食べられるんだよ。
  モ ぼくだって,木登りは得意だから,どんな木でも登れるよ。
  キ 首が長いから,遠くまでよく見えるんだよ。
  モ 君の首をするするっと登れば,ぼくだって遠くまで見える
    さ。
  キ 黄色と茶色の網目の模様が目立つだろ。
  モ ぼくのおしりなんか「まっかっか」さ。(一同笑い)

■授業の実際(小学4年)

1 例示(導入)…5分

2 ペアによる鉛筆対談…20分
  例示をもとに会話の進め方を確認した後、机の隣り合った者同
  士で無言の鉛筆対談(じまんくらべ)を始める。
  期間巡視しながら、相手の「悪口」に走る子どもがいたので,
  「じまんくらべ」になるよう助言する。

3 発表(会話の再現)…5分
  希望者の中から,3組ほどに発表してもらう。もちろん,対談
  記録を声に出してである。
  対談の進み具合がやや不調だった組への参考例とする。

4 変身対象を替えて…10分
  「太陽と月」から変身対象を替えるバリエーションにする。
  今回は「亀と蛙」「船と飛行機」から選べるようにした。

5 発表…5分


■実際の会話例

★「太陽と月」…その1
 太陽 おれは,朝から外に出てるんだぜ。
 月   私は,夜に光るから,とっても目立つんだよ。
 太陽 夏には空高く出て光ってるんだぜ。
 月   私は日によって,形が変化するんだ。
 太陽 ぼくは,昼間いつも外にいるけど,夜には人がいないから
     君は目立たないよ。
 月  私なんか,数え切れないほど友だちがたくさんいるんだ。
      君は?

★「太陽と月」…その2

 太陽 ぼくなんか,ガンガンてらして作物を作るんだぞ!!
 月  私なんか,きれいに地きゆうをてらして,夜でも明るくし
     ているんだよ。
 太陽 ぼくのおかげで夏,人間は海に入れるんだぞ。
 月  月はいつだってきれいで,人間のこころをなごませるん
          だよ。
 太陽 ぼくなんか,夏暑くして,かき氷をおいしくするんだぞ。
 月  私なんか,暑い夏でも,すずしい感じにできるんだよ。

★「亀と蛙」

 亀 私はとってものんびりしていて,見ている人はしみじみする
    んだよ。
 蛙 ぼくを水そうにかうと,天気予ほうができるのさ。
 亀 私はね,男の子にも女の子にもしたしまれているのよ。
 蛙 ぼくにはたくさんしゅるい(仲間)がいるのさ。
 亀 それだったら,カメだってまけないわよ。
 蛙 ぼくをいじめれば雨がふるから,めったにいじめられないよ。

【今回の執筆者のプロフィールです】

 石井 淳(いしい じゅん)
 秋田・秋田市立金足西小学校教諭
 主な著書:『見たこと作文実践ネタ集』(共著)
      『音読朗読群読の授業づくり』(共著)
      『コピー作文がおもしろい』(共著)
       以上学事出版刊

       ◆       ◆       ◆

−−3.研究会情報−−

○「復活!! 北海道冬の陣 in 旭川」
   言語技術教育としての国語科授業
   〜メディアリテラシー教育の可能性〜
 2003年1月11日(土)〜12日(日) 北海道旭川市
 詳細 → http://homepage2.nifty.com/higemaru/fuyu2002.htm

○「作文サミット2002 in 東京」
   作文教育の活性化と作文人の交流を!
 2002年12月1日(日) 東京都内
 詳細 → 後日!

       ◆       ◆       ◆

−−4.編集後記−−

○作文や作文的手法の実践・理論・追試報告などの情報や、作文に
 関するHP、MM、MLなどの情報、本誌への感想をお待ちして
 います。本誌やWEBサイトで紹介させていただくことがあります。
○HPやMLなどへの無断転載は固くお断りします。
 転載希望の方は必ず松田までご相談ください。
○本誌の読者登録・解除・アドレス変更・バックナンバーは、
 http://www.jugyo.jp/sakubun/magazine/ まで。
○本誌は次の配信システムを利用して発行しています。
 まぐまぐ http://www.mag2.com/ 0000023841
 Pubzine http://www.pubzine.com/ 8460
 melma! http://www.melma.com/ m00014780
 macky! http://macky.nifty.com/ 23841
 メルマガ天国 http://melten.com/ 1930
 E-Magazine http://www.emaga.com/ sakubun
 カプライト http://kapu.biglobe.ne.jp/ 851
 めろんぱん http://www.melonpan.net/ 000879
 ティアラオンライン http://www.tiaraonline.com/ m102212

▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲
メールマガジン「実践!作文研究」No.144 2002/11/10 読者数3193
編集主幹者 上條晴夫 haruo.kamijo@nifty.ne.jp
発行責任者 松田善啓 yo_mazda@nifty.com
HP: http://www.jugyo.jp/sakubun/
(C)実践!作文研究会 2002
▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲


「教室でこそ鍛えたい「伝え合う力」      

「第144号の感想」を書く 戻  る トップページへ

メールマガジンのご案内へ