メールマガジン「実践!作文研究」
第13号(2000.4.23)


論理的思考を鍛える「さくぶん情報誌」
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 メールマガジン「実践!作文研究」
 第13号 2000年4月23日発行(毎週日曜日発行)

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−−1.はじめに−−
                  「実践!作文研究」編集長
                          松田善啓

 『メールマガジン「実践!作文研究」』第13号をお届けします。
 ライティング・インストラクターの倉島保美さんに、著書の『書
く技術・伝える技術』の紹介をお願いしたところ、快諾していただ
きました。ぜひご一読の上、お近くの書店や、オンラインショップ
等でお求め下さい。

         ◆     ◆     ◆


−−2.リレー連載・ゲスト論考(第二回)−−
               ライティング・インストラクター
                          倉島保美

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  自著を語る
   『書く技術・伝える技術』(あさ出版)
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 本書の目的は、ビジネスの生産性を向上させるために、「読み手
に負担をかけないビジネス文章」を書く能力の習得を手助けするこ
とです。そのために、文章レベルや段落レベルで守るべきことを中
心に7つの法則を示しています。この法則に基づいて書いた報告書
の例も豊富に掲載しています。

■ビジネス文章の要件■
 ビジネスのための文章では、読み手のだれ一人として、文章を読
みたいとは思っていません。読み手は、できるだけ文章を読むこと
に労力を使わず、必要な情報を入手したいと思っているのです。

 読み手のこの要求を満たすために、書き手は、読み手に負担をか
けない文章を書かねばなりません。すなわち、 
 ◇ 読み手になるべく文章を読ませずに、それでいて必要な情報
   を伝達でき、
 ◇ 一読で内容を誤解なく理解してもらえる、
そのような文章が望まれます。

■読ませない工夫が重要■
 読み手に必要な情報だけを読ませ、不必要な情報はいっさい読ま
せない工夫が必要です。必要な情報とは、読み手によって変わりま
す。たとえば、管理職は概要だけを、担当者は自己のアクションに
必要な情報だけを必要としています。けっして、文章に書かれてい
るすべての情報を必要としているわけではありません。

■一読で理解してもらえる工夫が重要■
 一読で内容を正しく理解してもらえる工夫も必要です。忙しい読
み手は、文章を繰り返し読んではくれません。たった一回読んだだ
けでも、誰もが同じように理解できる文章でなければ、ビジネスの
生産性は上がりません。

■読み手の負担を減らす7つの法則■
 本書では、読み手に負担をかけないために、文章レベルや段落レ
ベルで守るべきことを中心に7つの法則を示しています。

【法則1】 まず、何を述べるかを書く
 文章の先頭には、これから何を述べるかを伝える総論を書きます。
この総論にそって、後続の文章を展開していきます。何が述べられ
ているかが先に書かれていれば、必要な文章かどうかすぐ判断でき
ますし、読み進むのも楽です。

【法則2】 全体の構成は段落単位で検討する
 文章を書き始める前に、文章の構成を段落単位で検討します。こ
のとき、情報の選択/分類/対応/順序を考慮することが重要です。
各段落の目的と関係を明確にすれば、文章が論理的になります。

【法則3】 段落ごとに冒頭に要約文をおく
 段落の先頭には、その段落で何を述べるかを示す要約文を書きま
す。何が述べられているかが先に書かれていれば、必要な段落かど
うかすぐ判断できますし、読み進むのも楽です。

【法則4】 すでに述べた情報をつなぎに新情報を展開する
 文の前半で前述した既知の情報を引き継ぎ、文の後半で未知の情
報を付加していきます。既知の情報と未知の情報の関係が明確にな
るので、未知の情報を理解しやすくなります。情報の流れが決まれ
ば、能動態か受動態かは自然と決まります。

【法則5】 同じ種類のものは同じスタイルで表現する
 複数の章や段落が互いに並列または対照・比較の関係にある場合
は、同じ文章構成にします。データ部分を差し替えるだけで、その
差異を表現します。同じ文章構成を多用すると、文章が単調になり
ますが、次の展開が予測できるので理解しやすくなります。

【法則6】 一文では一つのポイントだけを述べる
 一つの文では、一つのポイントだけを述べます。そのためには、
二つの文を等位接続(助)詞で接続してはいけません。しかし、主
従/因果関係が明確になるように表現するならば、二文までは接続
できます。

【法則7】 誰でも同じ理解になるよう表現する
 誰が読んでも同じ理解となるように表現します。そのためには、
具体的な単語を使って、なるべく肯定で表現します。また、修飾の
しかたや読点の位置に注意を払わなければなりません。

              ◆

〔今回の執筆者のプロフィールです〕

倉島保美(くらしま やすみ) ♂
NEC(株)に勤務し、LSIの設計を本業とするかたわら、英語
/日本語のライティング、論理的思考法、ディベートを、企業や
早稲田大学大学院などで指導。
早稲田大学大学院アジア太平洋センター特別研究員
(財)社会経済生産性本部産業ディベート開発センター主席講師
日本テクニカルコミュニケーション協会会員
日本実用英語学会会員
全国教室ディベート連盟会員
著書「書く技術・伝える技術」(あさ出版)
E-mail:kurapy@mvb.biglobe.ne.jp
URL:http://www2u.biglobe.ne.jp/~kurapy/jwriting.html

−−3.ホームページ進化情報−−

 今週は大きな進化情報はありません。アクセス数がもうすぐ1万
3千を突破します。みなさんからの作文指導における情報や、授業
づくりのアイデアなどをお待ちしています。

         ◆     ◆     ◆

−−4.編集後記−−

 来週号(No.14)は、上條晴夫さん(当マガジン編集主幹)のリ
レー連載をお送りします。どうぞお楽しみに!

○作文に関する情報・感想等をお待ちしています。感想等は本誌や
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発行責任者 松田善啓 yo_mazda@nifty.com
編集主幹  上條晴夫 haruo.kamijo@nifty.com
まぐまぐID:0000023841
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