メールマガジン「実践!作文研究」
第112号(2002.3.31)


学力問題としての作文教育を考える
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 メールマガジン「実践!作文研究」
 第112号 2002年3月31日発行(毎週日曜日発行)
 登録・解除は http://www.jugyo.jp/sakubun/magazine/

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−−1.はじめに−−
                  「実践!作文研究」編集長
                          松田善啓

 みなさん、こんにちは。
 「実践!作文研究」112号をお届けします。
 明日からいよいよ新年度がスタートしますが、皆さんお元気でお
過ごしでしょうか。引っ越し続きでばてていないでしょうか。
 今回は、当MM編集主幹の上條晴夫による「作文教育5つの問題
に挑戦する!」です。ご意見ご感想をお待ちしています。

       ◆       ◆       ◆

−−2.作文教育5つの問題に挑戦する!−−

         HP・MM「実践!作文研究」主幹 上條晴夫

 2001年暮れ実践!作文研究会を旗揚げしました。
 お陰様で、小学校・中学校・高校・大学・大学院、塾やその他の
場所で作文を教えている本当にたくさんの方に参加をしていただい
ています。現在およそ一五〇名を超える数の会員がいます。
 ほぼ毎日メーリングリストで情報交換をしています。
 いろんな角度のお喋りが出てきて面白いです。

 中でも面白いのは「切実な質問」をキッカケにしたお喋りです。
たとえば四月から教壇に立つという学生さんから「四月最初の作文
授業はどういう授業をしますか」という質問が出て、それに対して、
メーリングリスト上に十以上の授業例が提出されました。
 たとえば、「担任の先生が決まりました(小学校)」「今年がん
ばりたい3つのこと(小学校)」「先生に質問したいこと(小学校)」
「○年生になって(小学校)」「自己紹介カード(中学)」「≪桜
の短歌≫を作る(中学)」「いまここで(高校・表現)」「ミニ作
文<悪魔の辞典>(高校)」などの実践事例です。こういう「切実
な質問」をきっかけに話題が広がっていくのがいいなあと思ってい
ます。

 ところで、いろんな方がいろんな発言をするので、作文教育に関
する「問題」を本気で考えてみたくなりました。これまで難しそう
なので考えるのを一時中止にしてきた「作文教育」の問題を整理し、
本気で考えてみたくなりました。たとえば次のような問題です。

 1)作文のカリキュラムをどう作るか?

 これはメーリングリストの中でも話題になっています。というか、
本研究会の大きな課題の一つでもあります。算数や理科のような学
年の発達段階に応じたカリキュラムが作れるものかどうか。
 たとえば日本言語技術教育学会の野口芳宏氏がインターネット上
で「言語の指導を系統的に行うのは無理!」というふうに発言して
いるのを見つけました。挑戦してみる価値の問題と思います。

 2)作文の評価をどうするか?

 そもそも作文指導が広がらない理由の大半は教師が子どもたちの
作文を評価できないからのようです。欧米のポートフォリオ評価の
文献の中に教師を二週間ほど缶詰にして、作文評価の仕方について
特訓をしたら、評価できるようになったと書いてありました。
 通例、三段階・五段階の評価では、評価のむずかしい作文を真ん
中の評価枠に押し込めて誤魔化していた。ところが、前出のポート
フォリオ評価では、四段階評価をさせます。面白いです。

 3)作文の発想指導をどうするか?

 作文嫌いの声の一つに「何を書いてよいかがわからない」という
ものがあります。これに答えるのが、発想の指導です。むずかしく
インベンション指導というふうに呼ぶ場合もあるようです。
 これまでは過去の体験から題材を選びだして書く作文が一般的で
あったため生徒から「何も書くことがない」と言われるとお手上げ
でした。解決の方向の一つが脱・回想型です。つまり「回想型でな
い作文にアレコレ探ってみる」と何かが見えてきそうです。

 4)作文の構成指導をどうするか?

 短い作文では「書き方」をあまり気にすることはありません。思
いつくままどんどん書けば大丈夫です。しかし、ちょっと長い作文
を書こうと文章構成法についての知識が必要になります。
 これまで日本の作文教育では、この「文章構成」に関する知識・
技術はあまり教えられてきませんでした。ただしビジネス文などで
欧米のライティングの知識に学んだ指導が行われていたようです。
これらを学校教育の中にももっと取り込む必要があります。

 5)作文の指導法をどうみがくか?

 これまでも作文指導の達人は存在しました。学校の外も含めると、
相当数の「作文の達人」を確認することが出来ます。しかし、その
技術は他の教師たちになかなか伝わって行きませんでした。
 特に学校教育では作文は文章の上手で熱心な人だけがやる特別な
指導だと考えられていました。しかしライティングのワークショッ
プは欧米ではごく一般的なことのようです。そろそろワークショッ
プを使った作文指導法の智恵の共有を考えてもよいと思います。

 以上のような問題を本格的に論じようとすると、ほぼ一冊の本の
長さになります。しかし「実践!作文研究会」のような横断的なメ
ンバーによる組織を背景にすれば、書き上げることが出来そうな気
がしています。ぜひ本になるようにジタバタしてみたいです。

       ◆       ◆       ◆

−−3.「実践!作文研究」進化情報−−
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○「おもしろ作文道場」は第60回「書き出し指定作文 4」です。
 http://www.jugyo.jp/sakubun/toko/q-60.html

○「WEBドラマ」が地味に人気です。
 粛々とドラマが進行しています。モグラ男が登場して…
 次はどうなるのでしょうか??続きづくりに参加してください。
 http://cgi.jugyo.jp/sakubun/cgi-bin/dorama/dorama.cgi

○「実践!作文研究会」では、主旨に賛同してくださる会員の方を
 募集しています。概要、主旨、入会フォーム等はこちらです。
 http://www.jugyo.jp/sakubun/jsk/
 皆さんのご参加をお待ちしております。

○入会申し込みに対し、私の方からできるだけ速攻でお返事をお出
 ししています。もし入会申し込みから2〜3日たっても返事が届
 かない場合は、入会申し込みが何らかの原因で私の方に届かなか
 ったということが考えられます。そのときは、私に直接メールを
 くださるようお願いします。

       ◆       ◆       ◆

−−4.編集後記−−

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 関するHP、MM、MLなどの情報、本誌への感想をお待ちして
 います。本誌やWEBサイトで紹介させていただくことがあります。
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 転載希望の方は必ず松田までご相談ください。
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 よろしくお願いします。

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発行責任者 松田善啓 yo_mazda@nifty.com
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