メールマガジン「実践!作文研究」
創刊1号(2000.1.30)


論理的思考を鍛える「さくぶん情報誌」 
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 メールマガジン「実践!作文研究」
 創刊号 2000年1月30日発行(毎週日曜日発行)
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−−1.はじめに−−
                  「実践!作文研究」編集長
                          松田善啓

 こんにちは。メールマガジン「実践!作文研究」の創刊号をお届
けします。このメールマガジンは、「作文教育の活性化」を目的と
して、週刊で発行します。
 今までのホームページに加え、新しい媒体で情報を交流できるこ
とを大変うれしく思います。今後とも、ご愛読をよろしくお願いし
ます。

−−2.論理的表現力の必要性−−
                 「実践!作文研究」編集主幹
                          上條晴夫
■論理的表現力とは

 いま「論理的表現力」の必要性が叫ばれている。
 論理的表現力とは「論理的思考」に基づいた表現力である。
 形式上の特徴としては「論理的な構成」「わかりやすい文」の二
点がある。しかし「構成も文も論理的で整っているのに、人の心に
訴える力のない文章が多いのに気付く。一方、形式は整っていない
ので説得力のある文章があることにも気付く」(有元秀文)ことが
多い。いま必要とされている論理的表現力とは上記の形式上の特徴
の他に「自らの体験を率直に語る」「幅広い情報収集をしている」
など内容上の特徴も付け加えることができるだろう。

■論理的表現力が必要な三つの理由

 いまなぜ「論理的表現力」が叫ばれているのか。
 論理的表現力(論理的思考)の必要性について言及した文章を調
べてみると、以下の三点に整理することができる。

1 「国際化社会」だからである!

 「国際化社会」の現在、欧米のグローバル・スタンダードである
論理的表現力は当然という議論である。宮智宗七著『いま、なぜビ
ジネス・コミュニケーションか』(アルク)は言う。「『不言実行』
はグローバル化時代のビジネス社会では美徳とはなり得ない。曖昧
な表現、非論理な表現が通用しないのは当然という環境がわれわれ
を取り囲んでいる。問題をもっと一般化すれば、『モノ言わぬ日本
人』『顔の見えない日本人』は、国際社会ではこれ以上通用しない
時代になっている」。
 いま現在この観点からの主張が一番多い。

2 「情報化社会」だからである!

 二〇〇〇年はIT(情報技術)革命元年である。情報化社会で
「論理的表現力」は一番の基礎技術である。梅棹忠夫著『知的生産
の技術』(岩波書店)は言う。「近代日本語が、文章を書道から解
放することに成功したのは、大進歩であった。文章は、造形芸術か
ら独立して、独立のものとなりはじめたのだ。わたしは、これをさ
らに一歩すすめて、文章を文学から解放しなければいけないといっ
ているのである。文章を、言語芸術から独立した、純粋なコミュニ
ケーション手段として発達させなければなるまいというのである」。
 いまやインターネットを中心とする情報のやりとりが社会を動か
す時代になった。この情報化時代には「自分とは考え方の異なった
他者(欲望)を認める」という前提がある。従来のような「お互い
に人間である。腹を割って話せばわかるはず」という甘えは通用し
なくなっている。ちなみに情報化社会における日本型コミュニケー
ションの破綻の典型が「日米貿易摩擦」「学級崩壊」である。「談
合」「やさしさ主義」でなく「ディベート」「理屈主義」が必要な
時代になったのである。
 いま新しい文章技術が必要になっている。

3 「学力低下」だからである!

 大学生の「学力低下」論議が盛んである。岸本裕史著『キシモト
先生の作文トラの巻』(小学館)はこの問題と「論理的表現」の必
要性を次のようにつなぐ。「高校までの学力低下現象のとして、多
くの大学関係者は、『論理的思考力』の未発達を挙げます。その次
に『想像力の貧困』や『社会的視野の狭さ』がいわれます。つまり、
社会や時代の状況を認識し、自分の意見を自分の頭で考え、自分の
言葉で表現する力が不足している以上、大学教育を受ける能力がひ
どく貧しく、結果的に社会の要請に応えうる人材として大学から送
り出すことができない、という状況になってきています」。論理的
表現としての作文の指導不足が大学生の「低学力問題」の引き金を
引いているというわけである。

■論理的表現力に挑む

 国際化、情報化、そして足元の大学生の「低学力」問題ゆえに
「論理的表現力」の必要性が叫ばれている。本メールマガジン「実
践!作文研究」では「論理的思考の技術」としての「作文」に焦点
を当てて「論理的表現力」を育てることに挑戦をしていきたい。こ
の「論理的表現力」の問題はもう学校教育だけの問題ではない。本
誌は学校の先生だけでなく、保護者、ビジネスマンの方にもご購読
・ご批判をいただきたい。

−−3.ホームページ進化情報−−松田善啓

 ホームページ「実践!作文研究」でも、教師だけではなく、保護
者やビジネスマンの方とも情報を交流していきたいです。その観点
から、リンク集に「入試・就職論作文」リンク集を増設しました。
 次のページにありますので、ぜひご覧ください。

http://www.jugyo.jp/sakubun/link/test.html

−−4.編集後記−−

 創刊号、いかがだったでしょうか。このメールマガジンは、昨年
末に開催された「実践!作文サミット99」(実践レポート研究会)
での話し合いの中から生まれました。なお、「作文サミット」の報
告は、次のホームページに掲載されていますので、ぜひご覧くださ
い。
http://www.jugyo.jp/sakubun/info/plan/samitrep.html

 来週は、池内 清さん(東京・小学校)による「作文キーワード
事典」をお届けします。お楽しみに!

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 ちしています。ご感想などは、本メールマガジンやホームページ
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メールマガジン「実践!作文研究」No.1 2000/1/30 読者数750
発行責任者 松田善啓 yo_mazda@nifty.com
編集主幹  上條晴夫 haruo.kamijo@nifty.com
まぐまぐID:0000023841
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(C)実践!作文研究 2000
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