悩み相談の回答者になって書く
石川県・教師の鏡さん<2003年3月2日 受信>


このページで「作文を書けない生徒の指導」がよく話題にのぼっているのを読み、私も「国語科教師でない中学教師」として、思いつきで実践し、結構よかったかなという実践があるのでご披露したくなり、ペンをとり・・・キーボードの前に座りました。題して
「悩み相談の回答者になって書く」
です。

これをはじめたのは朝日新聞に週1回載せられる「ティーンズメール」を読み始めたのがきっかけです。
現在大人である自分からみれば甘えた、しかし、過去に同じようなことを考えたことのある恥ずかしさを思い出す悩みが毎週載せられています。それを読みながらふと
「中学生がこの悩みを読んだらどう思うのかな?」
と、興味半分以上の気持ちが沸き起こり、道徳の時間に使ってみることにしました。

初めてのときに予想以上に生徒がよく考え、そこそこの文章を書くことに気をよくした私は、それから何度もこの方法を使い、現在も続けています。

<具体的なやり方>
 新聞記事の回答の欄(若いミュージシャンなどがなかなか素晴らしい回答を書いてくれている)をカットし、悩みの文章だけにしたものを、コピーして配る。
 導入では、それにつながるちょっとした話をするだけで、すぐにを配り
 「この悩みの回答者になったつもりで書きなさい」
 と、紙を配る。
 紙は、B6とB5の間くらいの大きさで、周りをかわいい枠で囲んだもので、線 は引かない。自由な字の大きさ、文章量でよい。
 書く時間はたっぷり取り、教師自身も一緒に書き始める。机間巡視は絶対しない。これは、私自身が人に見られながら文を書くのが嫌いだから。
 書き終えたら、6人程度で机をくっつけ、その中でまわし読みさせて、その中で一人、代表で自分の文章を読む子を互選。(教師も適当なグループに混じるが、 互選からは外れる)
 発表させる。生徒が聞きたいといえば教師のものを読む。
 新聞の回答者の回答を配り、誰かに読ませる。
 個人コーナーに自分の書いた紙を張って終わり。(この時点で残り3分くらいがベスト。時間がたくさん余っていれば、人のものを自由に見ている)

<よい点>
・題材がタイムリーで、共感できる。
・「回答者」になることで、「正論」を書きやすくなる。
・「互選」の場面を設定することで、書けない生徒も「選ぶ」ことは出来、少なくとも参加した気持ちは味わえる。
・時間内に壁に貼ることで、教師自身が「丸つけて返す」という行為が必要でなくなる。
 (いろんな作文もほぼこの方式なので、私は丸つけたり、感想書いて返し たりしたことがほとんどない)
・壁に張られ、みんなの目に触れることが判っているので、それなりの文章、文字を書くようになる。何でもうまくなるには、なるべく多くの人目に触れることだと思っているので、こうすることで、教師だけに読まれるよりもクラスのメバーという、より多くの目に触れることになる。
・他人の文章をよく読むようになる。
・学期の終わりに、全部はがして親あての封筒に入れて返す。親も、子供の意外に立派な文章を読み喜んでくれる。

以上が国語科教師でない私の実践です。共感して下さる方、やってみようかなと思ってくださる方、褒めてくださる方がいらっしゃると、とてもうれしいです。
また、もっとよい案、改善点があればぜひお教えください。